歴史民俗学資料叢書 解説編 III 身体とアイデンティティ
礫川全次(著)
カルチャーとしての身体は、伝承文化や民俗といかにかかわり、いかなる変容を遂げたのか?
「歴史民俗学資料叢書」第1期~第3期全15巻、並びに「土俗とイデオロギー」(第1期解説編)、「民俗とナショナリティ」(第2期解説編)を踏まえ、既刊の資料編に未収録の資料を新たに付加し、全編を鳥瞰した補論「捕縛術・部落学・サンショ言葉」を付した総集編である。
【目次】
まえがき
■ゲイの民俗学[解説]◎引き裂かれた同性愛 三島由紀夫における藍と錯誤
■病いと癒しの民俗学[解説]◎風土病の悲劇と徴兵制の重圧
■性愛の民俗学[解説]◎柳田國男における性愛の民俗学
■穢れと差別の民俗学[解説]◎穢れとナショナリズム
■ワザと身体の民俗学[解説]◎福沢諭吉におけるワザと身体
[資料編] 尾張國府宮の直會祭を中心として見たる(一九二五年)◎加藤玄智
徳川幕府と穢多の解放(一九二七年)◎尾佐竹猛
生殖器崇拝と迷信――性的神と土俗玩具(一九二九年)◎左海壽美
松の落葉(一九三五年)◎橘 正一
日本法に於ける印度的要素(一九四一年)◎瀧川政次郎
歴史民俗学資料叢書第三期全五巻 収録文献一覧
[補論]捕縛術・部落学・サンショ言葉/あとがき 2,200円