関東歴史民俗学研究会(編集) 25件 人気順 新着順 歴史民俗学 No.20 関東歴史民俗学研究会(編集) サブタイトルに「三角寛ワールドを学問する」と銘打つ別冊総特集。再評価の気運が高まる三角寛の仕事を検証しつつ、タブーの領域とも言えるサンカの謎に迫る。最新の取材記事に加え、初公開の関係図版・写真も多数掲載。 サンカフォークロアの新たな視点をめぐって 三角寛ワールドを学問する<インタビュー・「尾張サンカの研究」著者 飯尾恭之> 聞き手 礫川全次/尾張サンカの研究(10)廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査<飯尾恭之>/長良川上流域のノアイについて<池田勇次>/コラム・ある在地型竹細工師の行商時持ち歩き小道具<飯尾恭之>/八切止夫のサンカ五部作を読む<礫川全次>/「最後のサンカ」加藤今朝松一代記<利田敏>/【新聞覆刻】山窩にみる原始の姿 神秘に覆れた生活<河北新報>/異見 三角寛サンカ説とサンカの別称<立田浩之>/セブリサンカ”辰っあん”の作った箕とその周辺<堀場博>/コラム・サンカ文字の考察<飯尾恭之>/熊野から見るサンカの世界 ホームページ kumanolife を開設して<中元宏>/三角寛と人世坐<青木茂雄>/サンカに関する文献110(リスト&解題)/「三角寛」に関する新資料報告<飯尾恭之>/【覆刻】犯罪捜査参考資料より「山窩の研究」/インターネット・”サンカ”案内 ホームページに見るサンカ論<礫川全次> 1,980円 歴史民俗学 No.23 関東歴史民俗学研究会(編集) 「河童」の魅力と謎に迫る内容充実の特集号。特集 かっぱ・カッパ・河童 愛される川の妖怪 修験とカッパ伝承・カッパ民俗考 田村勇/大内かっぱハウス[銚子市] 木村まき/銚子地方の河童伝承 永澤謹吾/[座談会]銚子かっぱ村村民に聞く/河伯欣然 小川夏葉/千葉かっぱ村の現在と展望 清野文男/カッパ商品誕生秘話・商品名に見るカッパ 木村まき/サンカ異称に見られるカッパ類名・河尻英明氏からのフィールド採例の復元と調査 飯尾恭之/河童伝承の地域性 愛知県の事例を中心に 吉岡郁夫/みちのく岩手かっぱ村 谷村和郎/河童の歴史民俗学・没落した河伯 礫川全次/伊豆半島の河童 桜井祥行/[詩]カッパ考 木村まき/かっぱ橋商店街 田村勇/かっぱ橋商店街[街歩き]構成・『歴史民俗学』編集部/かっぱとカワウソの実像について 岡見晨明/[俳句]河童探訪 魚泪/芥川龍之介の河童と”怪異” 青木茂雄/会津ゲスモグリ紀行・河童伝承の周辺 尾崎光弘/河童に関する文献・『歴史民俗学』編集部=編/河童考 宍戸儀一/「川の民」考・筏、川魚、世間、職師の祖父・一柳正義の覚書 渡邉靖/三角寛の隠れ里・母念寺別院探訪記 利田敏/ヤサブロウという名の妖怪 田村勇/金属回収 片山美洋/隠語のしおり 第1回 礫川全次/「サンカの手仕事展」出動記録 利田敏/[追悼]中川道弘さんのこと 礫川全次 1,980円 歴史民俗学 No.24 関東歴史民俗学研究会(編集) 「路地」とは表通りから入った家と家の間に挟まれた小さい道のこと。「路地裏」とは「路地の中」という意味だ。かつて路地には住居が面し、家族は路地裏で隣近所という小さな世間と接し、その先は表通りという大きな世間に繋がっていた。老いも若きも路地裏を通じて社会と交流していたのである。そんな「境界としての路地裏」を発想の拠り所として昭和三○年代を思い起こしてみると、そこには時代を知るための豊かな手がかりがあった。芹沢俊介氏が幼少の想い出を通して昭和三◯年代を解読する巻頭インタビューほか、高度成長期、ダム、エネルギー、移民、鍛冶屋、駄菓子、赤線、スバル360、産業デザイン、たけしのぬりえ、死語、身の上相談、橋上市場、漁村民俗など、昭和三◯年代の「場所」と「人」を縦横無尽に行き来しつつ、今日の礎となったあの時代の意味を探る「あなたも知らない昭和三◯年代」! 「昭和三◯年代」を解読する・芹沢俊介氏インタビュー(インタビュアー 尾崎光弘+向井吉人+礫川全次)/風景観を改める 高度成長期を考える1 尾崎光弘/釜石橋上市場興亡秘話 田村勇/ダムの村は、先に「都会」になった 森山睦雄/道は遊び場だった・昭和三◯年代をふりかえって 加藤良治/成瀬映画と「昭和三◯年代」 映画に見る”昭和三◯年代”1 青木茂雄/戦後移民・農を志す 徳永忠雄/身の上相談で読む高度成長期1 尾崎光弘/高度成長期・光と影 渡邉靖/駄菓子屋の行方・東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎の報告 道岡義経/他 ・・・目次より 2,200円 歴史民俗学 No.25 関東歴史民俗学研究会(編集) 特集 陰陽師の末裔たち。21世紀のこの時代になぜ、陰陽師安倍晴明がもてはやされるようになったのか?安倍晴明が生存した時代は、魑魅魍魎が跋扈し、流行り病いにかかれば命を失うか、病魔を抱えて生涯苦悶する以外になく、いわば死と病いは日常と隣り合わせであった。縋れるモノは藁でも縋る貪欲な生への渇望は、人間の運不運を支配する天界への加持祈祷や様々な呪術と差別の構造を生み出した。土御門家に支配された被差別民衆史のなかの陰陽師の末裔を辿りつつ、未だに生き続ける陰陽五行の占いや暦、風水思想を多面的に解読する。 陰陽師の末裔たち・特集にあたって 小林義孝/安倍晴明生誕伝承の背景・「しのだづま」と泉州信太陰陽師 信太伝承研究会 歴史民俗学研究会/暦と陰陽師・舞暦と信太陰陽師藤村家 藤村義彰/民俗学者のみた信太陰陽師・小谷方明の世界[その一]小谷方明 小谷方明研究会/「舞大夫」としての信太陰陽師 林耕二/[コラム]「信太妻」と舞大夫の接点・曲舞から説経節・浄瑠璃への可能性 林耕二/被差別民衆史の中の陰陽師[語り手]吉田栄治郎/中近世都市・堺と陰陽道 森村健一/東アジアの狐の伝承 二宮一郎/近世民間陰陽師のイメージとルーツ雑考・近年発見した古文書より 森秀樹/[コラム]菊池山哉が捉えた陰陽師 礫川全次/[コラム]サブカルチャーの中で語られる現代陰陽師 道岡義経/他 ・・・目次より 2,090円 歴史民俗学 No.21 関東歴史民俗学研究会(編集) かつてのベストセラー作家で、「八切史観」と呼ばれた独自の歴史観を展開した八切止夫。官製の歴史を廃した数々の戦国史、自ら設立した「日本シェル出版」での経営者としての側面、晩年の実証サンカ研究など、その活動は多岐に及ぶ。著作集が刊行されて、再評価の気運が高まる八切の謎に包まれた生涯と仕事を再検証する。 入門・八切史観(礫川全次)/八切止夫年譜(若狭邦男)/八切止夫サンカ論の検証 尾張サンカの研究資料としての吟味(飯尾恭之)/八切原住民史観と太田竜の「日本原住民」(青木茂雄)/父を語る 矢留楯夫(聞き手・若狭邦男)/八切止夫雑感 古書店主から見た八切止夫(中川道弘、聞き手・礫川全次+本誌編集部)/八切の徳川家康替玉説を読む(礫川全次)/八切止夫著作目録(関内孝雄)/八切止夫装幀コレクション/八切止夫の「遊女論考」に因んで(田村勇)/【覆刻掲載】「探偵小説 だるま貞女」『小説倶楽部』より/インターネットに見る八切止夫(中元宏)/【会員通信】鯨塚に何故か魅せられて(親海楽竿)/【コラム】神武天皇は石器時代人か(片山美洋)/【コラム】「マグイノリ」は実在した!(利田敏) 1,980円 歴史民俗学 No.22 関東歴史民俗学研究会(編集) 漂泊の民・サンカと三角寛をめぐる謎多き疑問に迫る最新報告。三角寛の取材当時から生存していた武蔵サンカ・松島兄弟へのインタビューを通して、サンカ社会の生活を実証するほか、三角寛の「現存者の言」を覆刻掲載、三角の未公開資料解説等、サンカ社会の「共有文化」を多角的に検証する総力特集。 荒川族サンカ 辰さん一家の記録(利田敏)/【コラム】平成サンカ発見の日(青木秀樹)/サンカの人々の共有文化の検証 武蔵サンカ・松島兄弟による尾張サンカ資料の解説(飯尾恭之)/松島ヒロはサンカか山窩か(利田敏)/下田市箕作の竹細工と回遊竹細工師・加藤一太郎氏の覚書(堀場博)/【コラム】愛媛県松山で確認されたサンカ文字(田中勝也)/沖浦サンカ論を読む(礫川全次)/サンカ文化を「創造」した三角寛 サンカ言葉やサンカ文字は、本当にあったのか?(皆神龍太郎)/三角寛の[サンカ]をめぐる『中学2年生』トラブル 「第二の福田蘭童」類似事件か?(堀場博)/【コラム】国勢調査と移動・漂泊民(加藤良治)/【コラム】犬娘 中山道を疾走する サンカを追う(宮崎良子)/三角寛に渡した「乞食学者・お圭ちゃん」の筆記ノート(飯尾恭之)/【コラム】"山の民"考(渡邉靖)/千葉県の竹細工事情(田村勇)/セブリ生活のすすめ ユサバリを再現してみて(中元宏)/静岡県サンカ関係の文献目録・解題(堀場博)/【覆刻掲載】現存者の言(三角寛)/三角寛の愛国精神の一文(極堂由紀子)/【コラム】記紀神話の高千穂峯(片山美洋) 1,980円 歴史民俗学 No.17 関東歴史民俗学研究会(編集) 「非定住民」は社会の中で異視化された、マージナルな人々であった。しかし、日常生活の中で不可欠な民でもあった。人はなぜ定住よりも浮浪・漂泊を好むのか?ホームレス事情の根本を、乞食、サンカ、浮浪者といった多様な歴史民俗学的切り口から特集する。 [巻頭グラビア]乞食祭り紹介/泥棒の道具/美濃下麻生の乞食祭り(田村勇)/イカサマ行商に生きた人々《天井の無い蚊帳売》の話(勝村公)/尾張サンカの研究 8 廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査(飯尾恭之)/エブネ〔家船〕生活者(田村勇)/最後のサンカ面談記録(利田敏)/サンカの足跡を訪ねて(利田敏)/フロウする都市・福岡(飯嶋秀治)/幼子連れて路頭に迷う リストラホームレス/林芙美子の少女時代 両親と過ごした漂泊の日々(青木茂雄)/竹箕の招福習俗とサンカ 産子祝い習俗流布と移動生産者の相関関係を試考する(鶴田実)/太平洋戦争とコジキ(片山美洋)/浮浪者とホームレス 戦後浮浪者の生業を見る(礫川全次)/フダウリ〔廻遊宗教者の小道具〕(飯尾恭之)/中山道・大湫宿たより 自然と人との出会いの日々(深谷勇次郎)/ニセモノ師の世界 骨董商の内緒ばなし(山崎真臣)/敵機の妖術“紙の爆弾” 戦時下の世相(加藤良治) 1,650円 歴史民俗学 No.18 関東歴史民俗学研究会(編集) 〈グリコ・森永事件〉の「キツネ目の男」は実在しなかった? 「キツネ目の男」=宮崎学氏の周辺に集中した状況証拠の真相を鋭くえぐる。宮崎氏への巻頭インタビューでは表現者・行動者としての氏の立場がくっきりと打ち出され、新たな犯罪論の確立へと話題が及ぶ。他、『明治犯罪史正談』などの著者として知られる小泉輝三朗の未発表原稿「数平ころがし」、尾佐竹猛の貴重なサンカ論「山窩の群」を掲載。 グリコ・森永事件―その深層と〈病理〉を語る(宮崎学+礫川全次[聞き手])/盗み魚の慣習について もの盗みの民俗(田村勇)/数平ころがし 明治末期の西多摩恩方村における謀殺事件(小泉輝三朗)/盗心に大小なし(勝村公)/山窩の群(尾佐竹猛)/泥棒を防ぐ神と守る神の考察(勝村公)/性神信仰(桜井祥行)/不思議な止血法(片山美洋)/最後のサンカ面談記録 2(利田敏)/お獅子のお頭を預かる 東京(田村勇)/不吉な赤い星―火星(片山美洋)/尾張サンカの研究 9 廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査(飯尾恭之)/父、山哉を語る『東国の歴史と史跡』の覆刊に際して(菊池比古一+礫川全次[聞き手]) 1,430円 歴史民俗学 No.19 関東歴史民俗学研究会(編集) かつて「生」と「死」は決して対立するものではなく、ひとつづきの人生であった。今日、葬儀の形式や遺骨の行き先についても関心が高まってきており、誰もが自分の“死”を見つめ直さなければならない時代が到来してきているといえよう。町営火葬場の従業員へのインタビュー、なぜ日本人は自殺をするときに履き物を脱ぐのか、南房総の葬送儀礼のフィールドワークなどを通して、人々の死の意味を多角的に考える“死”と“極楽”の未来学特集。 [巻頭グラビア]河内往生院/信州善光寺/岩手県前沢町営火葬場/ホトケを送って35年(及川一男〈聞き手〉小林義孝+田村勇+礫川全次/木村まき〈構成〉礫川全次)/極楽浄土の入口 巻頭グラビア解説/河内往生院の創建 往生の場の設定(小林義孝)/自殺の作法〈履物を脱ぐ〉をめぐって(川部裕幸)/『近代往生随聞録』現代中国の往生伝(小林義孝)/墓はなくても極楽往生できる(勝村公)/人魂は死人の魂(片山美洋)/あの世の訪問記 八才の記憶(山崎真臣)/南房総の葬送儀礼(田村勇)/来世に導く円空仏(池田勇次)/明治憲法発布の日(新井勉)/明治一八年夏の平松治平 明治時代の日記にみる一般庶民の生活、泥棒・盗難の話(颯田昌光)/怪書『=映画物語=女性三重奏』(楸本新)/岐阜県可児郡御嵩町 切支丹の里(山崎真臣)/戦時下の世相 銃後とおまじない(加藤良治) 1,650円 歴史民俗学 No.14 関東歴史民俗学研究会(編集) 特集・考古学の冒険 性風俗学雑稿・纏足とその技法 ゾルゲ事件の真相 その2 古代日本における銭貨のイミテーション◎秋山浩三/奥津城考[当時、古墳は何と呼ばれていたのか]◎西村 歩/贈与交換と弥生時代社会[大阪湾岸部における弥生時代中~後期の社会変化について]◎若林邦彦/紅皿・紅猪口考◎河内一浩/銃と銅鐸[×の考古学]◎青島祥造/ゾルゲ事件と野坂参三[ゾルゲ事件の真相 その2]◎渡部富哉〈聞き手:谷 俐欧・司会:礫川全次〉/纏足とその技法[性風俗学雑稿]◎船地 慧/ピス健・凶状派◎高宮 檀/柳田国男と尾佐竹猛の接点[ニッポン民俗学外史(10)]礫川全次/竈と地形(2)◎狩野敏次/尾佐竹猛と福本和夫[研究余録]◎安岡昭男/[私の採訪遍歴6]◎田村 勇/[古書巡礼]◎松浦国弘/菅江真澄の歌◎一条なお/墓―過去・現在 そして未来[研究ノート]◎小林義孝/鎖国時代の日本人女性と外国人男性の関係[雑学の冒険]◎竹下修子/千人針にまつわる話[雑学の冒険]◎加藤良治/[歴史民俗学の眼]横浜のラシャメン◎礫川全次/昭和十年代の入社試験にみる珍答案[雑学の冒険]◎礫川全次/[交換誌紹介]『豆州歴史通信』 2,200円 歴史民俗学 No.15 関東歴史民俗学研究会(編集) 特集・偽書の日本史:偽文書、偽書、偽作…。我々の知る日本史には多くの「盗作」「剽窃」が潜んでいる。そんな知られざる疑史運動の全貌を解読した総力特集。戦国史を語る一級資料『武功夜話』は昭和30年代に作られた偽書であった…。気鋭の研究者による検証で、今、日本史が変わる! 巻頭論文・偽書『武功夜話』と贋系図『前野氏系図の検証』・勝村公/「土俗的なるもの」のパラドックス・原田実/尾張地方における贋文書を斬る・楸本新/にせものの価値・水野和彦/偽系図は学歴詐称・降矢考雄/贋作・「永仁の壷」顛末記・山崎真臣/偽書の効用・吉田修二/偽物・本物の判定学序論・飯尾恭之/実感的性具考/昭和初期のアールデコ風の門扉・礫川全次/坪井正五郎『婦人と小児』・吉岡郁夫/鳥取でカバンを盗られる・田村勇/『いろはかるたABCにみる世相』・礫川全次 1,430円 歴史民俗学 No.16 関東歴史民俗学研究会(編集) 刺青、入れ墨、イレズミ、タトゥー…。究極の身体装飾「イレズミ」を多様な側面から分析・紹介!日本人の刺青に対する想いを探る。研究者必見の「刺青関係文献目録」掲載。巻頭カラーグラビアでは、横浜の文身歴史資料館と三代目彫よし氏のコメントを紹介。 巻頭グラビア・分身歴史資料館/三代目彫よし氏/他[巻頭言]刺青の記憶・吉岡郁夫/桃と入墨[犯罪者はなぜ桃の絵柄を好むのか]・礫川全次/【コラム】文身研究余録・吉岡郁夫/漁師と入れ墨・田村勇/入墨関係文献目録『歴史民俗学』編集部編/[回想の日本映画2]黒澤映画の原点『姿三四郎』『一番美しく』・青木茂雄/馬頭観音・桜井祥行/永仁の壺・吉村睦志/検証 鳴海小作争議は部落農民闘争の典型であったか・松浦国弘/沖縄の古代結縄文字考(7)・田中紀子 1,650円 歴史民俗学 No.11 関東歴史民俗学研究会(編集) 「歴史民俗学に見る日常性の向こう側」をテーマに名古屋で開催された、第1回歴史民俗学研究会・全国大会の報告特集号。 大会を振り返って◎礫川全次/開会の挨拶◎田村 勇/基調講演・歴史の死角と民俗学の盲点[人柱をめぐって]◎礫川全次/研究発表・幻のサンカを考える◎飯尾恭之/研究発表・最新資料から見た邪馬台国時代の村と集団◎丸山竜平/研究発表・「歴史民俗学」からみた“あの世への思い”◎小林義孝/シンポジウム・「歴史民俗学」にみる日常性の向こう側◎丸山竜平+田村 勇+礫川全次+飯尾恭之+小林義孝〈司会:桜井隆司〉沖縄の古代結縄文字考(4)◎田中紀子/行基と観音伝説(3)◎田村 勇/日本人女性と外国人男性の関係の歴史◎竹下修子[らしゃめんとオンリーの比較から]/竃と地形◎狩野敏次/[フォークロア:点描]ガーナのベンツ型棺桶◎礫川全次/[歴史人物評伝2]農聖 石川理紀之助の生涯(下)◎田中紀子/[古文書を読む2]接待に奔走したある名主◎鈴木光志/[雑学の冒険1]香具師の知恵◎飯尾恭之/[雑学の冒険2]猪垣(西三河山村における野獣とのたたかい)◎鳥山将平/[雑学の冒険3]歴史の空白(軍隊の実状は)◎及川郁郎/[珍書発掘5]後藤興善『民俗学入門』◎礫川全次/[私の採訪遍歴3]天の岩屋のある沖縄の島(伊平屋島)◎田村 勇 2,200円 歴史民俗学 No.12 関東歴史民俗学研究会(編集) 【対談】サンカ学の現在 対談・サンカ学の現在[サンカ学の現状と課題をめぐって]◎佐伯 修×飯尾恭之〈司会:礫川全次〉/丙の年の人の故に焼き失わず[『日本霊異記』の考古学・墳墓篇]◎小林義孝/内鮮婚姻[社会的・法的背景を中心に]竹下修子/戦争の史実をほりおこす[敗戦前後の名古屋聯隊区司令部]◎加藤良治/沖縄の古代結縄文字考(5)◎田中紀子/モノになる動物のからだ(3)◎中島久恵/穂積陳重の食人俗研究[ニッポン民俗学外史8]◎礫川全次/報徳結社の国家構想(1)◎青木茂雄/しゃぐじ神信仰覚え書き(4)[田楽・神楽歌に見るしゃぐじ神]吉村睦志/抵抗こそが人生だ(5)[木村亨自伝]◎木村 亨〈聞き手:礫川全次〉/双体道祖神像の西限[中馬の道と奥三河の信仰民俗]◎鳥山将平[歴史民俗学の眼]日本のジプシー“サンカ”◎礫川全次/[珍書発掘6]寺石正路『食人風俗志』◎吉岡郁夫/[珍書発掘7]林信二郎『生きているコヨミ』◎礫川全次/[雑学の冒険4]これが人間か(かいま見た収容所群島)◎及川郁郎/[韓国映画評3]土俗と近代◎青木茂雄/[私の採訪遍歴4]猿の頭の蒸焼き(下北半島)◎田村 勇/[古文書を読む3]弟子入り志願◎鈴木光志/[歴史人物評伝3]農聖 石川理紀之助の生涯(余録)◎田中紀子 2,200円 歴史民俗学 No.13 関東歴史民俗学研究会(編集) 特集・ゾルゲ事件の真相 特集・ゾルゲ事件の真相[伊藤律はスパイだったのか?]◎渡部富哉〈聞き手:谷 俐欧・司会:礫川全次〉/日本銃社会の先駆者[小田東小伝]◎高宮 檀/一燈園からの使者[海野鏡円と医師大橋鼎三の部落改善事業]◎松浦国弘/戦争花嫁に関する一考察◎竹下修子/盗人の神様◎田村 勇/二十世紀における伊豆と韓国・朝鮮◎桜井祥行 /沖縄の古代結縄文字考(6)◎田中紀子/モノになる動物のからだ(4)中島久恵/犯罪民俗学の先駆者・尾佐竹猛[ニッポン民俗学外史(9)]礫川全次/中世における光明真言の流布(1)[破地獄の蔵骨器]◎一石五輪塔研究会/抵抗こそが人生だ(6)[木村亨自伝]〈聞き手:礫川全次〉[歴史民俗学の眼]バチェラーが接した19世紀のアイヌ◎礫川全次/[私の採訪遍歴5]「十和田湖」無銭の旅(秋田)◎田村 勇/[珍書発掘8]沢村幸夫『支那草木虫魚記』◎礫川全次/[雑学の冒険5]戦時下の世相(癒しを求めた人々)◎加藤良治/[雑学の冒険6]大正初期、部落の私立夜学校で使用された国語教本◎松浦国弘/[雑学の冒険7]名古屋市下奥尋常小学校連区進善施設及状況一覧◎松浦国弘/[回想の日本映画1]黒澤明作品に対する違和◎青木茂雄/[古本屋のひとりごと1]古本屋と陶豆屋◎保利當志屋主人 2,200円 歴史民俗学 No.8 関東歴史民俗学研究会(編集) ――掲載ページより「巻頭言」―― やはり、雑誌というのは難しい。前回の巻頭言で、あれだけ真剣に投稿を呼びかけたのだから、少しは未知の読者からの投稿が増えるかと期侍したが、今回に限っては全くのゼロであった。あいかわらず、少数の常連メンバーとその紹介者によって、本誌は維持されているのである。どうしたら本誌への論文投稿が増えるのか。深刻な課題である。そこで、今回の研究合宿(一九九七年八月)では、現状の分析や今後の対策のための議論に相当の時間を割いた。 ◯収録論文がカタすぎて、投稿しようという読者も二の足を踏んでいるのではないか。 ◯雑誌が余りに怪し気で、投稿の対象と思われていないのではないか。 ◯雑誌や会の性格がはっきりしないので、読者が講読以上の関わりを避けているのではないか。 その他、様々な分折が出されたが、一同指摘に肯くばかりで(?)、具体的な対策という所までは話が発展しなかった。しかし、引き続き読者に投稿を呼びかけつつ、会員の創意工夫で、開かれた雑誌、親しみやすい雑誌、雑誌らしい雑誌を目指してゆこうということでは意見が一致した。今後も一層の御支援をお願いしたい。最後に、しつこいようだが、読者の皆様には、ぜひぜひ投稿を試みていただきたいと思う。 ー九九七、八、一五 礫川全次 尾張サンカの研究(6)[廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/「幻の艪」とその断章◎田村 勇/前科者・加藤清之助の生涯[救世軍から社会事業家へ]◎松浦国弘/沖縄の古代結縄文字考(2)◎田中紀子/福士幸次郎と『原日本考』[ニッポン民俗学外史金]◎礫川全次/シベリアにおける煙草の消費[伝統とその発生]◎S・A・ヴァレーリェヴィチ 枡本 哲訳/しゃぐじ神信仰覚え書き(3)[しゃぐじ神信仰と道祖神信仰]◎吉村睦志/光明真言と葬送儀礼◎横田 明・小林義孝/モノになる動物のからだ(1)◎中島久恵/空襲下の流言(迷信)[爆弾よけ]◎加藤良治/抵抗こそが人生だ(3)[木村亨自伝]◎木村 亨〈聞き手 礫川全次〉/竃と境界[クド・ホド・ホトを中心に]◎狩野敏次/二宮金次郎伝説の誕生(1)[物語の原像1]◎青木茂雄/追悼 下村巳六さん「カラスからオウムまで」◎下村巳六〈聞き手 礫川全次〉/上野不忍池の競馬場[フォークロア:点描]鈴木光志/金華山で鹿を食べる[私の採訪遍歴1]◎田村 勇/儒教社会のホームドラマ[韓国映画批評1]◎青木茂雄/橋本犀之助『近江高天原の研究』[珍書発掘1]◎礫川全次/菓子商業 2,750円 歴史民俗学 No.9 関東歴史民俗学研究会(編集) ――掲載ページより「巻頭言」―― 先日、某大学主催の考古学講座に参加してみた。定員三◯◯名ほどの教室がほぼ満員、参加者はいずれも講師の話に耳を傾け、熱心にメモを採っていた。参加者の年齢層はほとんど六◯代。こうした中年層が、今日の考古学ブームを支えているという事実を確認した。こういった人々の知識欲、研究意欲を、何とか本研究会、あるいは本誌に結集することができないものか。そのことが頭から離れず、せっかくの講師のお話は、あまり印象に残らなかった。さて、本会は本年四月、名古屋で第一回研究大会を開催する。在野の小さな研究会の主催であるが、既に愛知を中心とする 有力な地域研究団体の御支援を数多く得ている。もちろん「公開」の研究会である。内容については、「案内」ページを御覧いただきたいが、「歴史、民族、考古学」に関わる、清新にして、有益な情報、視点を提供しようという気持ちで、着々と準備を進めている。これまで、雑誌を通してのみ、本会あるいは本誌執筆者に接してこられた読者の方々も、この際ぜひ大会に参加され、交流を深めていただきたいと思う。とりあえず一日だけの会であるが、報告、シンポジウム、懇親会等、色々な形で研究・交流の機会を作ってゆきたいと思う。関係書籍の割引販売もおこなう予定である。年令、関心分野・研究分野の如何にかかわらず、御参会いただければと思う。 ー九九八年一月一◯日 礫川 全次 尾張サンカの研究(7)[総論][回遊竹細工師「オタカラシュウ」面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/古代釉研究二〇年[日本の古代釉の起源を求めて]◎吉村睦志/沖縄の古代結縄文字考(3)◎田中紀子/宍戸儀一と古代鉄文化の研究[ニッポン民俗外史(7)]◎礫川全次/宍戸儀一遺稿「福士幸次郎」◎宍戸儀一〈解説=礫川全次〉/行基と観音伝説(2)◎田村 勇/車 善七◎宇田川文海〈解説=松浦国弘〉/三十三度行者がもたらしたもの◎小林義孝/モノになる動物のからだ(2)◎中島久恵/土器における聖性の顕現[聖なる土器の史的意義]◎京嶋 覚/もう一つの空襲があった◎加藤良治/抵抗こそが人生だ(4)◎木村亨〈聞き手:礫川全次〉/二宮金次郎伝説の誕生(2)◎青木茂雄/昭和30年代の武蔵野の民家[フォークロア:点描]◎礫川全次/追悼 鈴木志さんのこと◎礫川全次/鈴木光志の想い出◎鈴木載子/寺を替えること[古文書を読む1]◎鈴木光志/農聖 石川理紀之助の生涯(上)[歴史人物評伝1]◎田中紀子/伊豆と奄美と下北と[私の採訪遍歴2]◎田村 勇/不条理と受難[韓国映画批評2]◎青木茂雄/特集ジャーナル社編『デマの功罪』[珍書発掘3]◎礫川全次 2,640円 歴史民俗学 No.10:雑学の冒険 関東歴史民俗学研究会(編集) ――掲載ページより「まえがき」―― 『歴史民俗学』創刊10号を記念し、ここに特集号「雑学の冒険」をお送りします。歴史民俗学研究会の会員が、ここ一年ほど間に、ヒマをみて書きためたものを編集したものです。研究の余録あり、趣味的な情報あり、たまたま仕人れた知識あり、これからの研究のアイディアありと、内容はまさに種々雑多です。これらをほぼ年代順に配列してみましたが、項目によっては、年代区分を超えるものもあり、区分と順序はあくまで目安であることをお断りしておきます。従来の雑学本より、記述はやや専門的、またはややマニアックかもしれませんが、むしろそこを、本書の特色として位置づけたいと思います。雑学の可能性を探るための試みとして、ご理解いただければ幸いです。本会(歴史民俗学研究会)は、限りなく開かれた研究会です。また、機関誌『歴史民俗学』も限りなく読者の万々に開かれています。論文、報告、資料、コラムなど、形式を問わず、投稿をお待ちしています。本誌は、年四回発行(季刊)をめざしており、そのうち年一回は、この号のような「特集号」をする予定です。とりあえず次回特集号の(一九九八年一二月発行予定・原稿締切日は一◯月末)のテーマは、「埋もれた偉人・知られざる研究」(仮)です。読者の皆様にも、ぜひこのテーマでご執筆をお誘い申し上げる次第です。推しくは、本会事務局までお問い合わせ下さい。なお、巻末の「歴史民俗学研究会へのお誘い」も、併せてご覧いただければ幸いです。 ー九九八年二月一五日 歴史民俗学研究会を代表して 礫川全次 歴史民俗学研究会が総力を挙げて取り組んだ「雑学」100テーマの集大成! 古代の雑学 / 江戸時代の雑学 / 明治時代の雑学 / 大正時代の雑学 / 昭和前期の雑学 / 戦中の雑学 / 戦後の雑学 / 付録「MEET THE JAPANESE」に見る日本の光景 2,200円 歴史民俗学 No.5 関東歴史民俗学研究会(編集) ――掲載ページより「巻頭の言葉」―― 必要があって、大正期から昭和初年あたりの雑誌を調べている。『人類学雑誌』、『民族と歴史』、『郷土研究』、『民族』、『民俗学」、『旅と伝説』、『土俗と伝説』、『犯罪科学』等々。どの雑誌も、非常におもしろく、これらの雑誌がその個性を競うように共存していた時代に、羨望の念を覚えるのである。これらの雑誌には、だいたい次のような共通性がある。 (1) 学問的な水準が高いにもかかわらず、一般の読者の興味関心にも対応できる通俗性も兼ね備えている。 (2) 多分野にわたる、様々なタイプの研究者が執筆している。 (3) 誌面が、読者にも開かれており、雑報、紙上問答等の欄からも、興味深い情報が得られる。 さて、今日の学術界、出版界を見てみよう。こうした特色を備えた雑誌が、果してどれだけあるだろうか。どうしてこのように日本の知的世界は貧弱になってしまったのか。『歴史民俗学』という雑誌が、(1)~(3)の特色を備えているという自信は、まだない。しかし、その方向性を目指しているという意思は表明しておきたいと思う。冒頭にあげたような雑誌を範としつつ、編集に励みたいと思う。 礫川 全次 高値安定の学術書[私の古書遍歴4]◎鈴木光志/オセタ=三十三度行者についての書簡◎赤松啓介/尾張サンカの研究(3)[廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/福沢諭吉と下級武士のエートス[ニッポン民俗学外史3]◎礫川全次/島社会に潜む幻影(4)[『七島日記・図絵』を見取る(二)]◎鈴木光志/菊池山哉小伝(3)◎田中紀子/一石五輪塔は何を語るのか[―書を持ち、墓地を巡ろう―(上)]◎横田明+西山昌孝+小林義孝/古書店通いの魅力[私の古書遍歴5]◎青木茂雄/団左衛門支配の伝承をもつゾウリオモテ作り◎田村 勇/西国巡礼行者「尼サンド」について(2)◎玉城幸男+小林義孝/シシウチ神事と柴祭り[シシウチ神事にみる死と再生]◎吉村睦志/君知るや満洲国の民俗博物館を(監)[藤山一雄の民俗博物館論]◎犬塚康博/魏志倭人伝の示す身分階層について◎西江雄児/「表彰録」のなかの女性像◎尾崎光弘/熊野とダイヤモンド[八十歳の反骨ジャーナリスト]◎礫川全次/吉本隆明『共同幻想論』批判(5完)◎青木茂雄/資料篇 解説◎礫川全次 2,200円 歴史民俗学 No.6 関東歴史民俗学研究会(編集) ――掲載ページより「巻頭言」―― 前号の巻頭言で、大正から昭和初期にかけて出ていた雑誌とからめて、本誌のめざすところを述べてみた。これを読んでいただいての反応かどうかはわからないが、ある読者(高名な精神科医、執筆家)から次のようなお便りをいただいた。 「『旅と伝説』のよみがえりかな、となつかしく思いました。私の少年時代には、こういう雑誌がちらほら残っていました。昔は民俗学も人類学も大学の教科でなく、試験もなかったため、みんなが勝手なことをいっていました。それでおもしろかったのだと思います。昭和の初期は悪い時代だというのが定説らしいですが、独創的、野人的で、おもしろいことをいう人がいました。昔を思うこと切です。」 うれしいお便りであった。今日の「知的情況」の中で本誌の果し得る役割について、若干の自信が得られたような気がしたことであった。なお、鈴木光志氏の「私の古井遍歴 8」も、御ー読いただければと思う。 礫川 全次 男装の怪盗[フォークロア:点描]◎鈴木光志 /銀座・夜店の古本屋[私の古書遍歴]◎越智信義/尾張サンカの研究(4)[回遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/福沢諭吉の異色作『かたわ娘』[ニッポン民俗学外史4]◎礫川全次/鯨は神だった◎下村巳六/菊池山哉小伝(4)◎田中紀子/西国巡礼行者「尼サンド」について(3)◎玉城幸男+小林義孝/幕末期におけるある非人部落の生活と風俗[玄海部落の場合]◎松浦国弘/江戸の人々と「六地蔵石灯篭」[浅草寺「六地蔵石灯篭」考余録]◎武井利通/私の古書遍歴◎鈴木光志/しゃぐじ神信仰覚え書き(1)◎吉村睦志/一石五輪塔は何を語るのか(下)◎横田明+西山昌孝+小林義孝/弥生時代の鉄製工具を用いた石器製作[技術革新か、あるいは消滅していく技術の輝きか]◎栗田 薫/全戸に配布された「岬町の歴史」◎小林義孝/山上の道◎伊藤貞樹/私の古書遍歴◎塩崎幸雄/一人の機知、万人の智恵。ことわざの性質について◎ウォルフガングー・ミーダー著・武田勝昭訳/資料篇 解説◎礫川全次 2,750円 12 TOP 電子書籍(本・小説) 関東歴史民俗学研究会(編集)