一高生が見た関東大震災 100年目に読む、現代語版 大震の日
旧制第一高等学校の生徒たち/木戸崇之/竹田亮子
2023年9月1日は関東大震災から100 年。
本書は関東大震災から1年後の1924(大正13)年8月20日に「六合館」から発行された『大震の日』の現代語版です。
旧制第一高等学校(通称・一高)125人と教授5人による、寮があった本郷、赤羽、深川など東京都内から、京都、静岡、朝鮮、中国など、震災時にいた場所からの手記集。
夏季休暇明けの9月1日に未曾有の大地震に襲われた時、彼らは何をしていたのか、そして何を考え、どう行動したのか。当時の様子がまざまざと伝わる筆致で、壮絶な経験を読みとることができます。
今とは比べ物にならないエリート一高生たちの知性に裏付けられた記録は、将来起こるであろう次の震災への教訓にもなる一冊です。
■一高生が被災地にいた場所
一高の寮/ 本郷/ 小石川/ 神田/ 牛込/ 四谷/ 赤坂/
麹町/ 芝/ 芝浦/ 日本橋/ 浅草/ 本所/ 深川/ 新宿/
目黒/ 千住/ 中野/ 横浜/ 鎌倉/ 浦和/ 上州/ 房州/
日光/ 静岡/ 軽井沢/ 滋賀/ 京都/ 朝鮮海峡/ 中国/ 他
※100年前の『大震の日』は、質の悪いわら半紙に印刷され、文章には旧字体の漢字、旧仮名遣いが頻出 し読みやすいものではありませんでした。ただそれを現代文に訳してしまうと、若者達の感性に満ちた 、洗練された表現が失われてしまいます。当時の描写をありのままに伝えるため、原文を尊重しつつ、 古い漢字を新しくし、仮名遣いを現代風に改めて読みやすくしました。
【目次】
本書について
まえがき
当時の旧制第一高等学校
大震の日
序文
一、旧制第一高等学校の寮
二、本郷
三、神田
四、小石川
五、牛込
六、 四谷
七、赤坂
八、麹町
九、芝
十、日本橋
十一、浅草
十二、本所
十三、深川
十四、東京
十五、戸山ヶ原辺
十六、大久保
十七、新宿
十八、中野
十九、目黒
二十、 千住
二十一、東京郊外
二十二、横浜
二十三、鎌倉
二十四、神奈川県
二十五、浦和
二十六、房州
二十七、上州
二十八、日光
二十九、軽井沢
三十、静岡
三十一、滋賀県
三十二、京都
三十三、朝鮮海峡
三十四、支那
三十五、不明
三十六、教授
あとがき 2,640円