フットボール批評issue30

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あらすじ

プレミアリーグ謀略者たちの兵法



監督は謀略者でなければならない。それが世界最高峰の舞台であるプレミアリーグであればなおのことだ。

さらに中堅以下のクラブを指揮している場合は、人を欺く行為こそ生存競争を勝ち抜くために必要な技量となる。

もちろん、ピッチ上における欺瞞は褒められるべき行為で、それこそ一端の兵法と言い換えることができる。

BIG6という強大な巨人に対して、持たざる者たちは日々、牙を研いでいる。

ある監督は「戦略」的思考に則った「戦術」的行動を取り、ある監督はゾーン主流の時代にあえてマンツーマンを取り入れ、

ある監督は相手によってカメレオンのように体色を変え、ある監督はRB哲学を実装し、一泡吹かすことだけに英知を注ぐ。

「プレミアの魔境化」を促進する異能たちの頭脳に分け入るとしよう。





●フットボールの格言 江間慎一郎



【特集I】プレミアリーグ謀略者たちの兵法

●「プレミア魔境」を促進させるコンダクターたち

生き馬の目を抜くアンチェロッティ、ビエルサ、ロジャーズ、ヌーノ オリヴァー・ホルト

●「古豪復活」への道 エヴァ―トンの現在地と戦術的発展の可能性 渡邉晋

●マンツーマンの復権 マルセロ・ビエルサが企てる時代性を逆利用した「持たざる者」の兵法 龍岡歩

●変幻自在「カメレオン・レスター」の生息プラン

ブレンダン・ロジャーズの卓越したマネジメントと緻密な戦略 柴村直弥

●古豪アストン・ヴィラの進撃 プレミアBIG6を切り捨てる“悪役”、その強さの秘密 結城康平

●謀略家ヌーノ・エスピリート・サントは只の“ジャイアント・キラー"にあらず ジョゼ・フレイタス

●ハーゼンヒュットルが体現する「RB哲学」とは何か?

欧州を席巻するストーミング指導者に通底するもの モラス雅輝×岩政大樹 清水英斗

●プレミアリーグで巻き起こる英国人監督の逆襲 ドミニク・ファイフィールド

●オーバーラッピング・センターバックという革命 最古の「ユナイテッド」の挑戦は何が革新的だったのか 結城康平



【特集II】謀略者たちに追われ続けるクロップとペップの処世術

●組織的カオスフットボールに急所はあるのか ユルゲン・クロップと「その他」の戦術的攻防 リー・スコット

●“ペップマニア”永井秀樹が語るペップフットボールのすべて

常に常識を疑い、独自の価値を生み出せる力に魅せられて 海江田哲朗

●滞在歴30年 フォトグラファー山田一仁が語るプレミアリーグの深層

英国プロサッカー取材の実際と中堅クラブの親近感 加部究



【連載】

●汚点 横浜フリューゲルスはなぜ消滅しなければならなかったのか 田崎健太

●フットボールの主旋律~カオスに抗うアナリスト~

第3楽章「レコード」は「データ」にあらず 我が国に本物のサッカーアナリストが誕生しない本当の理由 庄司悟

●世界サッカー狂図鑑 金井真紀

●スペインフットボールジャーナル 木村浩嗣

●スポーツ文化異論 武田砂鉄

●※新連載 青年監督の本棚 河内一馬

●FOOTBALL BOOK REVIW ボールは跳ねるよ、どこまでも。 幅允孝

●新刊ガイド 編集部

●サッカー洋書案内 実川元子



【永久保存版】プレミア監督クロニクル

●Iプレミア監督の栄枯盛衰 リーグ創設から28年間の監督トレンドを検証する クライヴ・バティ

●IIプレミア監督リスト

……etc