ドイツがポーランドに侵攻した1939年。英国の上流階級の青年ハリーは、昼は工場で働き、夜はクラブで歌うロイスと一度は恋に落ちたものの、別々の道を歩むことになる。赴任先のワルシャワのカフェで働くカシアと恋仲になったハリーは彼女を国外に脱出させるため結婚を申し込む。やがてハリーは陸軍少尉として戦いに身を投じ、ハリーの子を身ごもったロイスは慰問公演の歌手として戦地を巡る。そして目の前でナチスに母親を殺されたカシアは冷酷な殺し屋へと変貌していく。3人のそれぞれの家族の交錯する運命を描き、米国人ジャーナリスト、ナンシーの視点からも多面的に戦争の真実をえぐり出した重厚な群像劇が「World on Fire」だ。