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海外の映画祭で受賞して話題になったということで気になっていたので、「私の男」を観ました。ちょっとどん底すぎる展開に、気分が沈む重たい作品ではありますが、間違いなく名作と呼ばれるに相応しいとも思います。観るのに気力のいる映画なので、しばらくはもう一度観ようとは思わないと思います。

切っても切れない関係にあるのが、親子だと思います。それを現しているような作品、『私の男』。話が進むにつれて、２人が出会ったのは偶然ではなく、必然の再開だったと気付かされます。そして怖いほどに求め合う２人、愛ゆえの脅威。「この世にあなたさえいればそれだけでいい」という世間知らずの少女の言葉は、当時の自分に深く突き刺さりました。誰しも、この人がいれば生きていける。とか、この人さえいればそれでいい。って思うときはあると思います。だけどそれは永遠じゃないんだよって、この映画が教えてくれたような気がしました。ここまで人と人が繋がり、依存し合うのはとても怖い。愛は人を狂わせるものだと、深く感じました。

二階堂ふみの演技がよかった。普段は垢抜けない感じなんだけど、2人でいると女になるという感じが出ていた。