関東幹部会

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330円 刑務所から出所した寺田組をひきいる次郎は、日本のやくざがすっかり変ってしまったのに愕然とした。寺田組の本家である尾沢組は、西日本からのしてきた大場会におされていた。その天王山ともいえる決戦の地が、新興のF市だった。この町をシマにもつ神尾は次郎の兄弟分だったが、彼はいま別の刑務所に入っていたので、次郎は自ら切りこみ隊長となってF市へのりこんでいった。 力を得た神尾の乾分らは、のさばる大場会の手先・銀竜会をやっつけ、そのショバを荒しまくった。銀竜会のボス松木は暴れ者の次郎の名を聞いてすくみ上った。その時、関西から大場会の幹部黒木がのりこみ、神尾の代貸山中を独立を工サに抱きこんだ。山中はその代償に、次郎の乾分健次を殺し、怒った次郎に殺されてしまった。こうしている中に、神尾が出所した。が、神尾はかつて次郎が自分の妹と結婚してくれなかったのをいまでもうらんでいた。 東京からは、尾沢の腹心で切れ者の矢島がやってきた。尾沢は地固めのため、神尾と正式に血縁の盃を交そうとしたが神尾はそれを断わったので険悪な空気が流れ出した。一計を案じた矢島は、神尾をけしかけるため、乾分を使って、神尾の乾分を殺し、銀竜会がやったようにみせかけたが、次郎はそれを見破った。しかし、そうとは知らぬ神尾は、同じころ、彼のもう一人の妹典子が銀竜会のチンピラに犯され自殺した怒りも合せ、松木を刺し、とびこんできた次郎が黒木を殺した。大場会は色めき立ち、F市に続々援軍を送りこんだ。これを開いた尾沢は、次郎と神尾にこの責任をなすりつけようと企てた。それは大場と尾沢のトップ会談で、ひそかに決めた汚ない協定だったのだ。次郎は神尾をかくまったが、尾沢から神尾を大場会に引き渡せとの命令に苦悶した。それを察した神尾は次郎にケンカをしかけ、自ら死をえらんだ。 やくざの汚なさを知った次郎は、矢島や共謀の岩崎をたたき斬ると、神尾の死体をかついで、よろよろと外へ出てゆくのだった。
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  • スタッフ
    企画 : 園田郁毅、時枝国文 脚本 : 鴨井達比古、来栖三郎、伊地智啓 監督 : 沢田幸弘 撮影 : 山崎善弘 照明 : 松下文雄 録音 : 神保小四郎 美術 : 千葉和彦 編集 : 丹治睦夫 音楽 : 玉木宏樹 助監督 : 伊地知啓 製作担当者 : 安井英二 スチール : 目野祐司 主題歌 : 「関東流れ唄」唄・渡哲也 テイチクレコード
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