水戸黄門(1960年)
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元禄四年(1692)、江戸に大火しきり、ために人心とみに乱れ、様々な流言飛言が飛び交っていた。そんな下町の一膳飯屋にいるのは、なんと素性を隠し、大火の原因を探りに来ていた水戸黄門、助三郎、格之進の一行だった。その飯屋で知り合った浪人・井戸甚左衛門が自分の長屋へと案内すると、そこには甚左衛門の友人お村尾が殺されていた。町方に連れ去られる甚左衛門。黄門主従は事件の究明に乗り出すと、そこへ滅法勇み肌の若者が駆けつけ、黄門さまに食って掛かった。この男は町火消しの頭で放れ駒四郎吉という江戸っ子で、甚左衛門の友人であった。四郎吉に甚左衛門の御放免を確約し、翌日、一膳飯屋で待っているとそこに現れたのは、甚左と同じ牢にいたという浪人・大原廉之助やって来て、甚左が立ちまわりで遅くなることを告げた。時に大火による西丸炎上の見舞いの勅使が皇室から使わされることが決まり、江戸城中も揺らいでいた。日夜大火の真相を求めて活動する黄門主従は、放れ駒の四郎吉の協力を求めて、両国橋から行徳河岸にかけて罠を仕掛けようと計画する。黄門さまの思惑通り、その夜大川橋に黒覆面の一団が現れ、火をかけた。四郎吉、甚左の活躍により一人の浪人を追い詰め、逃げ込んだ寺院には、意外にも以前会った大原という浪人が端然と書見していた。結局、浪人を見失ってしまった黄門主従が帰途についていると、刺客の一団に襲われる。彼らは、黄門主従の正体を知っての襲撃だった。かくして、事件の謎はますます深まる。折も折、いよいよ西丸炎上見舞いの勅使柳原大納言資廉が入城する。なんと、勅使柳原大納言資廉とはかの浪人大原廉之助であった。甚左のもとに大原からの手紙が送られてきた。その手紙には、事件の鍵がすか川はうづら橋の袂にある岸屋にあることが記されてあった。材木問屋岸屋は、由比正雪の残党と組み、江戸市中に放火、私利を貪る事件の黒幕だったのだ。一味は優柔不断な態度をとる同志村尾を斬り、そして勅使柳原を一味に引きずり込もうと計画していたのだ。勅使柳原は、逆に一味の動静を黄門さまに報せ、江戸の人心の安泰を願った。そして、決然と一味の本拠地に乗り込んだ黄門さま一行は、烈剣冴え、遂には岸屋一味の陰謀を砕いた。
- ジャンル
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制作国
日本
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制作年
1970年以前
- シリーズ
- キャスト
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スタッフ
監督 : 松田定次 脚本 : 小国英雄 音楽 : 富永三郎 撮影 : 川崎新太郎