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  • 「日本婦道記」の文庫2冊目、17の短編が収録されています。表題作の「髪かざり」は、順風満帆だった船乗りの父の難破から始まります。家財の整理をして、病身の母と18歳の娘、まだ子供に近い弟、3人での再出発。そして持ち込まれた縁談と援助に首を振った娘は、自らの髪に手をかけ…日本婦道記は、武家であっても庶民であっても、名も無き人々のつつましい人生の物語が多い。これらが受け入れられた背景には、同じようにつつましく生きた人々の人生があったに違いない、と思うのです。

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    soratasyaさん
    2016/04/03