すべてのレビュー・口コミ(1件)
勝ち組・負け組という言葉もあるように、現代社会では誰しも「強くなって勝つ」ことを目標にしてしまいがちですが、強くなれなくて苦しんでいる人もいるのが現実。そんな苦しみを抱えている人にお勧めしたいのが、香山リカさん著「弱い自分を好きになる本」。いろんな例を挙げて書かれていますが、自己嫌悪の激しい私が印象に残ったのは「過去の発言が今でも恥ずかしい」というケース。この失敗の傷を癒す方法も書かれていますが、私が好きなのはその後の「失敗をして迷惑をかけてしまったと悩む繊細さ・気配りを持てる人は、自信満々な人よりも周りから愛され、今の社会に必要とされている」という香山リカさんの言葉です。それだけで心の悩みすべてが解決できるわけではありませんが、このような弱い者を勇気づける言葉を読むことで、少しずつでも弱い自分を受け入れ、こんな自分でも良いか、と思えるようになりました。
2015/04/16