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  • 桜雨~渡り用人 片桐弦一郎控(二)~は、以前に内藤家の渡り用人をつとめた際の活躍ぶりをかわれて、信濃の国に赴くことになった片桐弦一郎。きっかけとなる浪人が同じように職を失って仲間のはずの浪人に斬られるシーンなど、経過部分でとても凄惨ないじめのシーンが登場します。そのむごたらしい状態からの問題解決なので、結末のあたりまで読むまでの高揚感があります。大人の世界のいじめの構造は現実にも架空の世界でもあまり目にしたくないものですが。冷たい水の中で紙の原料をさらす、紙漉きの手法についても物語にさりげなく取り入れられており私自身がまるで信濃の国に行ってこの目でみているかのような臨場感を味わうことができました。

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    アンズジャムさん
    2015/05/14