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王道ミステリ、青春ミステリ、サスペンス、スリラーと様々なエッセンスを内包した短編集。「砂漠を走る船の道」はミステリーズ!新人賞を受賞しただけあって動機、トリックどれもが日本人の感覚とはかけ離れていてはっとさせられます。全体的に旅情感あふれる文章が続くので単調に感じられてしまうかもしれませんが卓上旅行をしているような気分で読み進めると楽しめると思います。個人的にはタイトル「叫びと祈り」の片割れ、「叫び」の海外ならではの特殊な密室、そして最後まで語り手がどうなるのかわからないサスペンスフルな展開がお気に入り。日本のお決まりのような動機に飽き飽きした方にオススメです。
2015/04/17「叫びと祈りは」五編からなる連作短編です。毎話毎話、出てくる国が普段ではちょっと取り上げられないような国だったり観光地からもちょっと外れていたりするのでそれがまた不思議な感じを演出していると思う。
初めての作品なのでまだ少し荒い印象もありますが、美しい情景に静かな恐怖感がタイトルとマッチしていて好きな世界観でした。2015/04/28