岩波書店 3,343件 人気順 新着順 蟹工船 一九二八・三・一五 小林多喜二著 おい地獄さえぐんだで-函館から出港する漁夫の方言に始まる「蟹工船」.小樽署の壁の日本共産党万歳! の落書に終わる「三・一五」.小林多喜二(1903-1933)25歳のときの2作は,地方性と党派性にもかかわらず思想評価をのりこえプロレタリア文学の古典となった.搾取と労働,組織と個人.歴史は未だ答えず.[解説=蔵原惟人] 660円 饗宴 プラトン著/久保勉訳 原題「シンポシオン」とは「一緒に飲む」というほどの意味.一堂に会した人々が酒盃を重ねつつ興にまかせて次々とエロス(愛)讃美の演説を試みる.談論風発,最後にソクラテスが立ってエロスは肉体の美から精神の美,更に美そのものへの渇望すなわちフィロソフィア(知恵の愛)にまで高まると説く.プラトン対話篇中の最大傑作. 660円 古寺巡礼 和辻哲郎著 大正七年の五月,二十代の和辻は唐招提寺・薬師寺・法隆寺・中宮寺など奈良付近の寺々に遊んださい,飛鳥・奈良の古建築・古美術に相対し,その印象を若さと情熱をこめて書きとめた.鋭く繊細な直観,自由な想像力の飛翔,東西両文化にわたる該博な知識が一体となった,みごとな美の世界がここにはある. (解説 谷川徹三) 880円 桜の森の満開の下・白痴 他12篇 坂口安吾著 桜の森の満開の下は怖ろしい.妖しいほどに美しい残酷な女は掻き消えて花びらとなり,冷たい虚空がはりつめているばかり──.女性とは何者か.肉体と魂.男と女.安吾にとってそれを問い続けることは自分を見つめることに他ならなかった.淫蕩,可憐,遊び,退屈…….すべてはただ〈悲しみ〉へと収斂する.(解説=七北数人) 880円 三銃士 上 デュマ著/生島遼一訳 デュマは旺盛な筆力をもって生涯に小説だけでも二五七巻に及ぶ作品を書いたが,『三銃士』はなかでも世界中の人々にもっとも愛された小説である.個性豊かな四人の銃士と彼らを結ぶうらやましいまでの友情,危機にのぞんで男らしく颯爽と行動するそのさわやかさ.この若々しい男性的ロマンにはつきせぬ魅力がある.一八四四年. 880円 三銃士 下 デュマ著/生島遼一訳 デュマは旺盛な筆力をもって生涯に小説だけでも二五七巻に及ぶ作品を書いたが,『三銃士』はなかでも世界中の人々にもっとも愛された小説である.個性豊かな四人の銃士と彼らを結ぶうらやましいまでの友情,危機にのぞんで男らしく颯爽と行動するそのさわやかさ.この若々しい男性的ロマンにはつきせぬ魅力がある.一八四四年. 880円 三四郎 夏目漱石著 大学入学のために九州から上京した三四郎は東京の新しい空気のなかで世界と人生について一つ一つ経験を重ねながら成長してゆく.筋書だけをとり出せば『三四郎』は一見何の変哲もない教養小説と見えるが,卓越した小説の戦略家漱石は一筋縄では行かぬ小説的企みを実はたっぷりと仕掛けているのだ. (解説 菅野昭正・注 大野淳一) 440円 出家とその弟子 倉田百三作 一高在学中から西田幾多郎に傾倒し,宗教文学に一境地を拓いた劇作家倉田百三(1891-1943)の代表作.浄土真宗の開祖親鸞を主人公とし,生き方に悩む多くの若い人々の心を捉えた本書は,のち各国語に訳され,海外にも数多くの読者を得た.ロマン・ロランのフランス語版への序文を付す.改版.(解説=谷川徹三 注・年譜=鈴木範久) 770円 人生論 トルストイ著/中村融訳 人生とは善への希求であり,その努力にこそ人生の真の意義がある.善こそは人生の目的なのだ.だが,この目的は何によって達成しうるのだろうか.トルストイはこう断ずる,それは人間にのみ与えられたあの理性の働き,即ち愛によってである,と.『人生論』には,この偉大な「人生の教師」晩年の思索と体験のすべてがこめられている. 550円 新訂 孫子 孫子著/金谷治訳注 『孫子』13篇は,中国最古のすぐれた兵書である.しかし,そこに記された戦略・戦術の論議における深遠な洞察は,ひろく人生全般の問題に適用しうるものである.新出土の竹簡資料との照合も経て,またさらに読みやすくなった新訂版.原文と読み下し文と現代語訳に平易な注を加え,巻末には重要語句索引を付してある. 660円 代表的日本人 内村鑑三著/鈴木範久訳 内村鑑三(一八六一―一九三〇)は,「代表的日本人」として西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹・日蓮の五人をあげ,その生涯を叙述する.日清戦争の始まった一八九四年に書かれた本書は岡倉天心『茶の本』,新渡戸稲造『武士道』と共に,日本人が英語で日本の文化・思想を西欧社会に紹介した代表的な著作である.読みやすい新訳. 660円 トリストラム・シャンディ 中 ロレンス・スターン著/朱牟田夏雄訳 プルーストやジョイス等の“意識の流れ派”の源流とも先駆的作品ともいわれる本書だが,内容・形式ともに奇抜そのもので,話しは劈頭から脱線また脱線,独特の告白体を駆使して目まぐるしく移り変る連想の流れは,いつか一種不思議なユーモアの世界をつくり出し,我々はただ流れに身を任せ漂うばかりである.一七六〇―七年. 990円 歯車 他二篇 芥川竜之介著 ここに収めた三篇は,いずれも作者最晩年の代表作.『玄鶴山房』の暗澹たる世界は,作者の見た人生というものの,最も偽りのない姿であり,『歯車』には自ら死を決意した人の,死を待つ日々の心情が端的に反映されている.『或阿呆の一生』は,芥川という一人の人間が,自らの一生に下した総決算といってよい. (解説 中村真一郎) 440円 プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 マックス・ヴェーバー著/大塚久雄訳 営利の追求を敵視するピューリタニズムの経済倫理が実は近代資本主義の生誕に大きく貢献したのだという歴史の逆説を究明した画期的な論考.マックス・ヴェーバー(一八六四‐一九二〇)が生涯を賭けた広大な比較宗教社会学的研究の出発点を画す.旧版を全面改訳して一層読みやすく理解しやすくするとともに懇切な解説を付した. 1,100円 川と国土の危機 高橋 裕著 東日本大震災は,臨海地域の開発に依存してきた近代日本への警告である.無思慮な開発は国土の脆弱性を増し,大洪水の危険は高まっている.防災を行政に依存するあまり自助の意識の薄れた人々は,その可能性すら考えない.水源地の森林から河口の海岸まで,川の流域全体を統一した保全思想と,防災立国の発想が必要だ. 770円 人間回復の経済学 神野直彦著 好況時は過重労働,不況時はリストラ.私たちはまるで経済のために生きているかのようだ.これは本来の姿なのか? また,現在の閉塞状況は打開できるのか? いまこそ人間に従属する経済システムをつくるべき絶好の機会であり,閉塞打破のカギにもなる.人間社会,政治,経済の3者のあるべき形を提案する,斬新な経済社会論. 770円 百年前の日本語 今野真二著 漱石が自筆原稿で用いた字体や言葉の中には,すでに日本語から「消えて」しまったものがある?──百年前の書きことばが備えていた,現代では思いもつかない豊かな選択肢.その後活字印刷がひろまり,「読み手」が急速に増大したことで,日本語はどのように変わったのだろうか.豊富な具体例を通じて描く,画期的な日本語論. 770円 女ことばと日本語 中村桃子著 女性がつかうべき女らしい言葉が「最近,乱れてきた」と,100年以上も嘆かれ続けるのはなぜなのか――近世から現代までの日本社会の価値や規範,庶民の憧れや国家イデオロギーが埋め込まれてきた,もうひとつの日本語「女ことば」.各時代のさまざまな言説と言語学の知見からその魅力と不思議を読み解く. 880円 適正技術と代替社会 田中 直著 地球の未来は,現在の技術文明の延長上には描けない.必要とされるのは,途上国の状況に適した適正技術である.それは,近代科学技術の問題を乗り越える使命をも帯びている.インドネシアにおける排水処理やバイオマスエネルギー開発の実践をふまえて,今後の望ましい技術のあり方と,それを含む代替社会の方向性を探る. 770円 ブラジル 堀坂浩太郎著 軍事政権からの民主化,巨額の債務国から債権国への転換,女性大統領の誕生,そしてGDP世界6位に――.この四半世紀余りに劇的な変化を遂げたブラジル.発展の軌跡を,政治,経済,社会,対外関係からたどり,その実相に迫る.民主化はなぜ起きたのか,経済発展の原動力は何か,そして,どのような課題が残されているのか. 880円 1 ... 164165166 ... 168 TOP 電子書籍(本・小説) 岩波書店 165ページ目