賢者の贈り物
購入した作品の読み方あらすじ
Why? Why? Why?「思考の迷路」を脱出せよ!『月の扉』『扉は閉ざされたまま』の著者による新たな試みとたくらみ。女の子たちと家でパーティー。翌朝、僕のサンダルが消え、女性物の靴が一足。誰かが、酔っ払って間違えたようだ。でも誰も申し出てこない。なぜ?(「ガラスの靴」) 素性をなかなか明かしてくれない僕の彼女。なぜ?(「泡となって消える前に」) フイルムカメラからデジタルカメラに替えた私。しかし妻からカメラのフイルムが贈られて……。なぜ?(「賢者の贈り物」)など。あなたを思考の迷路へといざなう10の物語。
レビュー・口コミ(1件) 一覧へ
石持浅海の日常の謎系短編集。この著者の書く日常の謎はどれも面白いが、これも例外ではなく、とてもおススメできる作品。短編小説は冒頭で舞台設定が味気なく列挙されて、興醒めしてしまうことも多いが、この短編集はそういったストレスを感じさせず、とても読みやすい。また、表題作の「賢者の贈り物」や収録作の「泡となって消える前に」は特に登場人物の心理と謎とがうまく結び付いていて面白い。短編集といえども、一つ一つのストーリーがとても読み応えのある作品。