孤虫症

購入した作品の読み方

あらすじ

「週に3度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。彼女の不倫相手が、次々と身体全体に瘤のようなものを作って原因不明の死を遂げる。彼女自身の肉体にも異変が起こる。女同士の憎悪や嫉妬、母娘で繰り返される愛憎劇。一見幸せな主婦の誰にも言えない秘密とは……。メフィスト賞受賞作。(講談社文庫)

レビュー・口コミ(2件) 一覧へ

  • 『殺人鬼フジコの衝動』でイヤミス界の女王に君臨する真梨幸子のデビュー作『孤虫症』。本作でメフィスト賞を受賞しているのですが、この賞を受賞する人はクセが強いことでも有名です。森博嗣、西尾維新、乾くるみ、新堂冬樹など、大ヒット作を連発している作家が名を連ねていますが、真梨幸子も負けていません。本作はまだ粗削りな部分が多くみられますが、「私はこういう世界を書きたい」という意思と勢いに圧倒されます。エログロシーンがあるので、嫌いな方は予め心の準備をお願いします。

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    ayanemqnさん
  • 第32回メフィスト賞受賞作『孤虫症』。今やイヤミス界の女王に君臨する真梨幸子のデビュー作です。『殺人鬼フジコ…』にあるような、現実と妄想を行き来するような独特の書き方は、この頃から少しずつ形成されたように見えます。女性なら誰でも感じたことがある、「妬み」「嫉み」「劣等感」から目を離さず、むしろそのドロドロとした部分にフォーカスを当てるのが面白い!ハッピーエンドが嫌いな方にお勧めです。ただ、デビュー作にしてはもちろん上々の出来ですが、広げすぎた風呂敷をたたみ切れていないのが残念。登場人物に余計な設定をつけてしまって、それをオチで拾いきれていない印象です。

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    ayanemqnさん