世界に通用するクリエイターになるための共通則 [映像コンテンツ制作の クリエイティブテクノロジー/Appendix]

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あらすじ

 映像コンテンツはインターネットに乗って世界中を駆け巡る。20世紀は映画館やテレビ放送というメディアによって、映像コンテンツのクリエイターたちに次のコンテンツに投資する資金を回収するビジネスモデルが確立されていたが、インターネット時代のビジネスモデルはいまだに確立していない。しかし、映像コンテンツが国際商品として大きな経済的な価値を持っていることは否定しようのない事実である。自分の創作意欲を満足させるだけでいい芸術作品とは一線を画して、生活の糧を稼ぎ出すコンテンツを制作することも大きなビジネス分野になりうるのだ。
 映像コンテンツが、家族や友人たちだけでなく、また日本国内だけでなく世界の人たちに鑑賞され、感動を与えるというチャンスは、ディジタルテクノロジーが発達した現在誰にでもめぐってくる。ただし、それにはターゲットとなる人類全体の成り立ちや、お互いのコミュニケーションを効率よく図るための表現技術を理解しておくことが欠かせない。とくにここ20万年の間に地球上の各地に展開し、多様性のある社会を築き上げた人類には、共通部分と異なる部分があることを理解することが大前提になる。
 本書では、停滞気味の日本の映像コンテンツ制作に活気を蘇らせるため、個人としてどのようなことに気をつけ、経験を積んでゆくのがいいかを、筆者の50年にわたる経験から抽出したルールや、実際に見えつつある希望について解説するとともに、従来の成功事例に固執して殻に閉じこもりがちな教育手法についても一石を投じている。