中世後期のドイツ民間信仰 伝説〔ザーゲ〕の歴史民俗学
ヴィル-エーリヒ・ポイカート(著)/中山けい子(訳) 3,080円
あらすじ
西暦1500年前後は、農民的文化と市民的文化が相克する時代であり、重大かつ決定的な変化が起きた時代である。伝説に登場する表象、動物のデーモン、巨人、森に棲む怪人、家精、元素の精などは、興隆する市民の文化の影響を受けて大きく変化する。本書は、伝説を史料として民衆の俗信の変化、表象の変容を、歴史民俗学、精神史や民衆史の観点から描き出した画期的試みである。
[目次]
はじめに 7
動物のデーモン 17
狼 17
竜 24
バシリスク 45
滅びゆくものたち 51
巨人 52
テュルスト 63
ローカルデーモン 68
リューベツァール 83
野人たち 93
森の野人たちとその罪深い欲望 104
古い森のゾッとする美女 108
荒猟師と憤激する軍勢 119
木に棲む女 133
ホレとホレおばさん 133
糸紡ぎ部屋の女たち 140
ペルヒト 144
ビルヴィス女 151
異教の乙女とジビレ 157
鬼神説 165
トリテミウス 167
ピクトリウス 172
アグリッパ・フォン・ネッテスハイム 175
山の精 179
ファンガ 179
チーズ小屋の小人 189
元素の精 193
家精コーボルト 194
ドラク 208
水の精 213
メルジーネ 221
取り替え子 225
海の怪物とセイレン 235
燃える男またはツュスラー 239
揺さぶり小女 250
地中の小人 257
ヴァーレ人たち 273
結び 277
訳者あとがき 281
出典および参考文献 XXVIII
妖精名索引 XVIII
地名索引 VIII
人名索引 I
- ジャンル
- 出版社