RM Library(RMライブラリー) Vol.291
あらすじ
1920年代末より、アメリカではモータリゼーションの進展に対抗すべく「電気鉄道経営者協議委員会」が結成され、「PCCカー」と呼ばれる防音防振に配慮した高性能な路面電車を開発、規格を制定しました。日本でもその技術に着目し、規格を継承したTRC社のライセンス下での製造を模索しますが、高額なライセンス料や過剰な性能、日本の路面電車には馴染まない操作方法などから1両で断念、以後は1953年に組織された「六大都市無音電車規格統一研究会」制定の規格に則り、国内の独自技術による「無音電車」と呼ばれる高性能電車が各地に登場しました。しかし、その後高度経済成長を迎え路面電車の衰退が進む日本ではその先進技術が保守面で持て余され、他社への譲渡も一部に終わりました。本書では1953~56年に東京・名古屋・大阪・神戸などに投入された、これらの新技術を取り入れた「無音電車」各形式について解説します。
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