社会言語学の副読本
あらすじ
「世界の言語」の大海原へ――
グローバル化は、「多言語社会」を誰にとっても日常のものにした。本書は、身のまわりに見出される「世界の言語」を深掘りしてみることで、ことばが異なる人、一人ひとりが、互いの違いを尊重し、安全で活力のあるコミュニティを共に築いていくための、あり方を探究する。
行政や企業の多言語対応から、街歩きでの多言語探しの愉しみまで、グローバル・コミュニケーションの羅針盤となるエッセイ集。
[目次]
はじめに
1 多言語社会を深掘りする
01 鉄道会社の多言語対応から、「言語の問題」を考える
02 「先住民言語の国際の十年」から考える、多言語社会・日本
03 身のまわりの多言語環境を統計資料から捉えてみる
04 高級ファッションブランドの多言語対応から見えるグローバル・ビジネス
05 コミュニティのありようを映し出す言語景観
06 一つの表現の深み、七千の言語の重み
07 対をなすことば、価値観のかたよりを示す語彙群
08 グローバルな思想を凝集する「世界“諸”英語」論
2 違いを投影、抑制、創出することば
09 デジタル・コミュニケーションと対面コミュニケーションの行き来
10 エントリーシートの性別欄から多様性を考える
11 縦書きと横書きの思考と文化
12 察しと言明のあいだ
13 ことばとアイデンティティ
14 社会実践としてのことば、「ディスコース」
15 ことばを運ぶ「メディア」のはたらき
16 「メタファー」に見る表現、文化、他者理解
3 言語政策という発想
17 言語政策“不在”論
18 コーポレートガバナンス・コードから「企業の言語政策」を考える
19 言語政策“遍在”論
20 情報ネットワークをつくりだす、「全社的な言語政策」へ
21 すでにある語学力を生かし、育てる
22 商品まわりの言語を見渡し、見直す
23 多言語マーケティングと言語文化の活性化
24 「国フェス」で繰り広げられる同調と差別化から生まれるもの
4 異なる言語話者達でつくるコミュニティ
25 異言語話者が出会うとき
26 「ありえない」言語表現から考えてみる共生社会の関係づくり
27 多言語ホームページに投影される作り手の言語観
28 母語話者と非母語話者の対話と信頼関係の構築
29 少数民族どうしが出会う国際都市、東京
30 都市のユニバーサル・デザイン考
31 多文化が祝祭される街へ
32 異なる言語話者達が共に暮らすコミュニティづくり
おわりに
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