野菜料理大観 上巻
購入した作品の読み方あらすじ
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インターネット上には様々な情報が溢れ、容易に手に入れることができます。
菜食や野菜料理に関する情報についても同じで、それらを参考にして野菜料理を作ったり、新しく考えることもできるでしょう。
しかし、そこには大きな落とし穴があります。
ネット検索をするとお目当ての情報が一発でヒットしますが、
自分が探している、興味を持っている以上の情報は得られません。これがネット情報の限界です。
昔のように本や人に聞いて情報を探していると、その周辺の色々な情報も次第に蓄積され、新たな発見や気づきにもつながります。
何かを探している間に、偶然、自分が探している以上のものを見つけることもあります。
ネット検索では膨大な情報に瞬時にアクセスでき、それを選択する側に明確な意図と能力があれば、
欲しい情報に簡単にたどり着きます。ただ、全体が見えていないと情報の選択を誤ります。
同様に、全体のコーディネーションができていないと、アーカイブや伝統から新しいものは出てきません。
新たな発想やひらめきが起きるには、それを受け取れるだけの下地、全体のコーディネーションができていなければならないのです。
何の下地もない人は自分の興味や関心、知識の範囲による検索しかできないため、その世界はさらに閉鎖的になってしまいます。
それでは何か新しい発想やひらめきが起きることはないでしょう。
菜食や野菜料理を選択する人が増える世界的な傾向はさらに進み、多様になり、
近い将来、家庭はもちろん、外食産業や食品製造業にももっと溶け込んでいくでしょう。
野菜料理のエキスパートになるには、もはや料理の作り方を覚えるだけでは足りません。
その成り立ちや歴史的・文化的背景等も身につけ、全体のコーディネーションができるようになる必要があります。
この本にはその全てが書き尽くされています。