台湾における「日本」イメージの変化、1945-2003 「哈日(ハーリ)現象」の展開について

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あらすじ

台湾では、なぜ旧植民地支配者である日本の大衆文化が好感を持たれ、爆発的ブーム(「哈日現象」)を引き起こすことになったのか。台湾-日本-中国間の関係における「日本」イメージ、「中国」イメージの変化を、「脱日本化」と「中国化」、台湾人の集合的記憶やハビトゥスなど、歴史的文脈の複雑なもつれを解きほぐし、その実態を明らかにする。

[目次]

第1章 序論――反日、親日、あるいは哈日 001
   第1節 哈日現象に関する先行研究の考察  002
   第2節 問題提起:台湾における哈日現象の特殊性  012
   第3節 章節の構成  021

第2章 台湾における日本大衆文化の発展史についての一考察  033
   第1節 日本植民地時代  036
   第2節 台湾における日本大衆文化のアンダーグラウンド時代  041
   第3節 日本文化の解禁と哈日ブーム  100
   第4節 結びに代えて  167

第3章 「祖国」、中国化と「日本」イメージの変化 175
   第1節 日本植民地時代における「日本」イメージと「祖国イメージ」の弁証  179
   第2節 終戦直後、「日本」イメージの再変化  194
   第3節 二つの集合的記憶の闘争、および日本に関する記憶の変容  220
   第4節 結びに代えて  263

第4章 消費と大衆文化によって構築された「日本」イメージ 269
   第1節 日本文化禁止令の時代における日本大衆文化の発展  274
   第2節 日本大衆文化が表現した日本イメージ  296
   第3節 「日本」が一種のブラントになる意義とその維持  359
   第4節 結びに代えて  397

第5章 結論――虚像と実像の間 405

参考文献  425

あとがき  439