世界2024年4月号
あらすじ
【特集1】トランプふたたび
2016年大統領選によるトランプ大統領の誕生は熱狂と分断の時代の幕開けを告げた。国内のみならずアジア、中東、ヨーロッパなど、世界中を振り回したトランプのアメリカは幻滅と妥協、不信と極端化の渦を増大させながら、自壊していった。だが、そこでもたらされた「遺産」はバイデンのアメリカにも色濃く息づいている。
米中対立やふたつの戦争という危機のもと、2024年の今、ふたたび吹き荒れるトランプ旋風。その風はどこから吹いているのか。何をもたらそうとしているのか。アメリカ内外の軋みを直視し、私たちに突きつけられた問いと向き合う。
【特集2】人権を取り戻す
ジャニーズ性加害問題などを国際社会から批判され、「あったのに、なかったこと」にされてきた問題の深刻さを日本社会は受け止めることとなった。認識のギャップはどこから生まれたのだろう。
女性・性的少数者・外国人労働者への差別、原発事故対応・・・・・・日本は様々な人権侵害のリスクを国連などから指摘されている。だが政策に十分生かされず、司法も人権救済に遠い。「息苦しさ」を強いる構造が、いま問われている。
ビジネスも様々な社会活動も、もはや人権への配慮なくしては成り立たない。そして、国際的な人権救済システムは大きく進展し、人びとの実践は国内にもある。人権はどこか遠くの話ではない。
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