ボミューニュの男
ジャン・ジオノ/山本省 2,860円
あらすじ
社会と隔絶した「ボミューニュ」の集落で
孤立して暮らす人びと……
彼らの索漠とした生活は、平穏な暮らしへと変わって
行きうるものでもあった……
本作は「牧神三部作(第1作『丘』、第3作『二番草』)」
の第2作である。
人びとは、主人公のハーモニカの演奏により
住人相互のコミュニケーションが取り戻され、
ふたたび人間らしい暮らしを楽しめるようになった。
人間社会の外にあるような世界の驚異を扱うのが
「牧神三部作」の特徴である。
主人公アルバンが奏でるハーモニカの限りなく雄弁な音楽に、
この世のものと思えない、それがあらわれている。