新釈法華三部経 9

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あらすじ

新釈法華三部経9
収録内容……『法華経』「観世音菩薩普門品第二十五」「陀羅尼品第二十六」「妙荘厳王本事品第二十七」「普賢菩薩勧発品第二十八」
立正佼成会の開祖である庭野日敬(にわの・にっきょう/1906-1999)は、生きることに苦悩する多くの人びとを励まし、釈尊の教えにもとづく信仰の喜びを説きました。やがてキリスト教、イスラームをはじめとする宗教界の指導者と手をとりあい、“諸宗教間の対話と協力”にもとづく平和運動の推進を掲げて「世界宗教者平和会議」を実現へと導きました。その生涯は、大乗仏教の到達点である『法華経(妙法蓮華経)』の真理を、人びとの目に見えるかたちで、現代社会に向けて展開・実践する歩みでありました。
本叢書では「法華三部経」の教えが、だれにでも分かるよう平易に解き明かされています。漢文・読み下し・現代語訳・解説を併記し、『法華経』全般にわたり経文の意味を把握しやすくなっているのが特徴です。また語句解説には、著者自身の体験にもとづく豊富な話題が添えられています。
※「法華三部経」とは、『法華経』とその序章に当たる『無量義経』、終章に当たる『仏説観普賢菩薩行法経』の三経をいいます。
相手の苦しみや願いに耳を傾け、出会うその人に合わせ、自在に救いの手を差しのべるのが観世音菩薩です。「私もいつか、このような人になりたい」と、法華経の実践者があこがれてやまない菩薩でもあります。一方、陀羅尼品では「法華経の行者と教えとを必ず守護しましょう」と、神々が誓いの真言……陀羅尼呪(だらにしゅ)を仏に捧げます。
続く妙荘厳王本事品では、二人の王子が父王にさまざまな神通力を見せて教化するさまが述べられます。そして、『法華経』の最後に説かれるのは普賢菩薩勧発品。仏の教えを実践するために必要とされる四つの心構えが普賢菩薩によって説き示され、全二十八品の説法の座が締めくくられます。