短歌研究2021年8月号

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あらすじ

水原紫苑責任編集「女性が作る短歌研究」

【水原紫苑責任編集・特別増大号】
現代の「女性」と「ジェンダー」をテーマに、歌人たちが集結して、雑誌を作りました。
「女性が作る短歌研究」と題し、「責任編集」は女性歌人・水原紫苑。
すべて「女性の視点」で創作・評論・対談を構成しています。
外部の歌人に編集長を委ねるのは、創刊90年目で初です。
言葉をなによりも大切にしてきた歌人たちは、「女性」「ジェンダー」について、なにを語るのでしょうか。

大森静佳、小島なおの新作100首連作を筆頭に、
短歌の現在を代表する女性歌人たちが集結して、書き下ろし新作を掲載!

新作100首=大森静佳「ムッシュ・ド・パリ」
小島なお「両手をあげて、夏へ」

(対談)
田中優子(前法政大学総長)と川野里子(司会=水原紫苑)「女性たちが持つ言葉」
馬場あき子と水原紫苑(司会=村上湛)「歌と芸」

(寄稿)
阿木津英「『ジェンダー』という語の出現と女性の歌」
黒瀬珂瀾「短歌と僕の生/性について」
石川美南「侵される身体と抗うわたしについて」
川野芽生「夢という刃 ―『幻想と人間』考」
今野寿美「森鴎外とジェンダー母という円環の外に出なかった人」
瀬戸夏子「名誉男性だから」
平岡直子「『恋の歌』という装置」
堀田季何「世界文学としての短歌の可能性」
松平盟子「『パリイ』との遭遇、与謝野晶子の場合」
米川千嘉子「岡本かの子の〈女性〉の逆転と拡張」

(作品)
50首=紀野恵「長恨歌」水原紫苑「片足立ちのたましひ」
30首=大滝和子「母と素粒子」
10首=
飯田有子「月と女」
井辻朱美「リフレン、リフレン」
井上法子「花・野原・魚の腹」
梅内美華子「むらさきの海」
江戸雪「アップデート」
大口玲子「二人称」
尾崎まゆみ「花の企み」
帷子つらね「シャドーロール」
北山あさひ「変身」
小池純代「十韻」
榊原紘「Geschichte」
笹原玉子「いつまであをい」
佐藤弓生「はなばなに」
高木佳子「雨と白雷」
田口綾子「馬前に死す」
田宮智美「花降る」
道券はな「退路」
戸田響子「存在しない音が聞こえる」
富田睦子「ゆうがたの風」
永田紅「うすめる」
野口あや子「二盃口」
花山周子「そらみみ」
早坂類「その後の僕ら」
林あまり「夏の嘘」
松村由利子「夜が明ける前に」
睦月都「真夜中の偏食家たち」
盛田志保子「狼煙」
山木礼子「甘夏」
山崎聡子「メルヘンと慰霊塔」

○第九回 中城ふみ子賞発表
受賞作 石井幸子「さをりの空」(五十首)
次席=鈴木照夫「海猫さわぐ」(二十五首)
次席=本条恵「新しい島」(二十五首)
佳作=大黒千加「荒川を越ゆ」
佳作=川崎岳史「日本の遊び」
選考委員講評=永田和宏/池田はるみ/時田則雄

○新連載
東直子の「楽歌* 楽座」――第2回 一語摘み(後篇)
(ゲスト=大塚寅彦・上澄 眠)

○連載
吉川宏志「1970年代短歌史3」
小島ゆかり「サイレントニャー 猫たちの歌物語#3」
佐藤弓生・千葉 聡「人生処方歌集 31」
工藤吉生「Twitterで短歌さがします3」

○作品季評第119回・後半
栗木京子(コーディネーター)/松村由利子/土岐友浩
(取り上げた作品=寺井龍哉「渋谷春愁」│柳澤美晴「石鹸まみれの星」│平井弘歌集『遣らず』)

○短歌研究詠草 永田和宏 選
特選=太田宣子
準特選=瑞慶村悦子/上野博子/村上秀夫/中村 佳/熊谷 純/ひびの祈り/岡野はるみ/田中康子/鯨岡雄治/榎本麻央/大塚 浩/青山奈未/林 もと子/望月公子/後藤幸雄/浅野祐之