今宵はなんという夢見る夜
柏倉康夫 4,620円
あらすじ
家具一切を売り払い、
ようやく手にした十円足らずを元手に、
ふたりは足かけ四年の旅に出た
行きがかりで漂いでた日本から、アジアを伝ってパリへの遠い旅は、
はじめのうちこそ少し寂しい気もしたものの、
気楽でもあったし、悪いものではなかった――。
大正デモクラシーから、第二次世界大戦へ。
傾いてゆく時代を規格外の自由な関係で生き抜いた金子光晴と森三千代。
この途轍もないペアの生きざまを、残された森三千代の作品を中心に丹念に描き出す新たなる傑作評伝。