ヨシキ×ホークのファッキン・ムービー・トーク!
あらすじ
すべての映画は政治的だ!ディストピア化する世の中にファック・オフ!
ガラパゴス化する邦画市場、終わらない80'sリバイバル、不毛なポリティカル・コレクトネス論争、世界を埋め尽くすディズニー帝国の覇権、ファンダムの肥大と映画批評の行方……今、映画にある危機を語る。
『映画秘宝』二代目編集長・田野辺尚人氏との鼎談を収録。
〈「はじめに――てらさわホーク」より〉
世の中どんどん悪くなる。では、すべてを諦めて日々を無心に送れるかといえば、そんなわけもなく、嫌なことを忘れたり、とりあえず明日以降をまた生きたりするためには、映画(をはじめとした、それぞれの娯楽)は絶対に必要なのだ。
〈「おわりに――高橋ヨシキ」より〉
今の世界で最も注意しなくてはならないのは、他者に対する信じられないほどの冷酷さをおいて他にない。他者に対する想像力というものが、はなから存在しないかのように振る舞う連中も増えた。〈略〉何かを理解し、それに共感するためには想像力が必要だ。想像力は広義の文学(そこに映画も含まれる)を通じて養われるものである。
◎被害者しぐさを振り回すな!/◎情緒がすべてを正当化している…/◎懐かしさではなく、ただの聖人信仰/◎エロが見たけりゃ、ネットでも見てろ!/◎ディズニーは過去の遺産を食いつぶしている/◎需要と供給がプッシャーとジャンキーの関係に/◎観客もパブロフの犬状態になっている…/◎自分の映画史をしっかり持て!
【目次】
はじめに――てらさわホーク
第一章 ガラパゴス化する日本の現在地
第二章 終わらない「80'sリバイバル」と「ノスタルジー消費」
第三章 「アンチ・ポリティカル・コレクトネス」の不毛な議論に終止符を
第四章 世界がディズニファイされていく
第五章 映画批評に未来はあるか
おわりに――高橋ヨシキ