倉阪鬼一郎 190件 人気順 新着順 最終結晶体その他の物語 倉阪鬼一郎 〈巡礼者〉の背中がしだいに大きくなっていく。ショウに気づいていないのか、振り向く気配はない。白い衣装の裾が風に揺れる。少しだけ不自然に、揺れる。あれが〈流刑者〉なら殺して食べればいい。どうせ〈流刑者〉は舌を抜かれている。何も語ることはない。ちょうど母の干し肉もなくなった。母を殺した理由はない。ナンブでは何の理由もなく人が死に、殺される。ただそれだけのことだ。(「最終結晶体」より) 怪奇・ホラーの名手が贈る電子オリジナル作品。「異形コレクション」収録作を中心に、競作集や雑誌発表作など21本を収録した短篇集。 *一 *四 *腐 *牛男 *常世舟 *它川から *死の仮面 *分析不能 *黒月物語 *聖者の眼 *ある帰郷 *夢淡き、酒 *影踏み遊び *蝋燭と砂丘 *最終結晶体 *最後の一冊 *額縁の中の男 *夜のトンネル *赤い灯りのバス *一年後、砂浜にて *イグザム・ロッジの夜 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 770円 悪大名裁き 鬼神観音闇成敗 倉阪鬼一郎 大川端で浪人や町人を無差別にねらった辻斬りがたてつづけに起こった。その亡骸の背には、刃物による不自然な三筋の傷跡が……。北町奉行所隠密廻り同心の沼上大蔵をはじめとする「闇成敗」の面々は、下手人の作為のあるやり口に不審を抱き、探索に乗り出す。やがて彼らがたどりついたのは、とある大名屋敷で行われている悪逆非道な殺戮だった。なぐさみのために無辜の者を殺し、異端の流派の剣士同士を御前試合で殺し合わせ、それに飽き足らぬ藩主が市中における辻斬りまで行わせていたのだ。憤怒に燃える沼上同心は、三十八文見世「銭屋」の面々とともに極悪どもに挑む。だが、対する敵の剣士は魔剣妖剣揃いの強者だった! 715円 裏・町奉行闇仕置 鬼面地獄 倉阪鬼一郎 南町奉行・鎮目大和守を兄に持つ藤三郎は、部屋住みの三男坊。勝手気ままな生活をおくっていた藤三郎だが、親友と許婚の非業の死をきっかけに、「表」の法では裁けない悪を人知れず始末する「裏」町奉行となることを決意した。このところ巷を騒がせている、残酷な道場破りと不審な付け火。藤三郎と仲間たちは、その双方に関わる鬼面の賊の正体を探るべく動き出す。だが、その核心に迫る彼らをよそに、敵は藤三郎の兄・南町奉行に狙いを定め、その命を奪るべく暗躍を始めた……。「裏」町奉行・藤三郎が、事件の陰に跳梁する幕閣を相手に闇成敗に挑む!好評シリーズ、第三弾は待望の書下ろし! 715円 裏・町奉行闇仕置 黒州裁き 倉阪鬼一郎 南町奉行を兄に持つ鎮目藤三郎は、部屋住みの三男坊。しかるべき家に婿の口を見つけるべく奔走することもせず、勝手気ままな暮らしを送る藤三郎は、兄からうつけ者の烙印を押されていた。ところがある日、親友の片貝孫四郎が辻斬りに惨殺され、許婚だったその妹の多希も凌辱の果てに自害するという事件が起こった。悲嘆に暮れる藤三郎だが、十字剣の使い手・時蔵とともに、親友を斬った下手人を討ち果たし、仇討ちを成し遂げる。己の出世に腐心し民を顧みない兄に愛想をつかした藤三郎は、表の法では裁けない悪を闇に葬る「裏」町奉行となることを決意。ついに、許婚を手にかけた老中の息子たちを追いつめた……。必殺の剣に、藤三郎の怒りが宿る! 693円 裏・町奉行闇仕置 決戦隠れ忍び 倉阪鬼一郎 親友と許婚の非業の死をきっかけに、「表」の法では裁けない悪を人知れず始末する「裏」町奉行となった鎮目藤三郎。南町奉行を兄に持つ部屋住み三男坊の藤三郎だったが、ついに交代寄合の家に婿入りすることになった。相手は浅岡家長女の嘉乃。だが、嘉乃には先を見通すことができる不思議な力が……。秩父を騒がす押し込みやかどわかしの背後を探るべく動き出した藤三郎と仲間たち。だがその矢先、藤三郎たちの懐に兇刃を放つ敵の隠れ忍びが現れた。窮地に陥る裏・町奉行だが、それを救ったのは思いもよらぬ助っ人だった……。好評シリーズ、書下ろしの第四弾! 715円 裏・町奉行闇仕置 死闘一点流 倉阪鬼一郎 「表」の法では裁けない悪を人知れず仕置する「裏」町奉行となった旗本三男坊の鎮目藤三郎。南町奉行である長兄・鎮目大和守の叱責を受け流しながら、道場で剣の腕を磨く中、「裏」の仲間である十字剣の時蔵が道場破りに負けてしまう。相手は、藤三郎と同じ「一点流」を遣う剣客。しかも剣客が仕える大和高旗藩では、出入りの商家が次々と押し込みに遭うという事件が起こっていた。うわさを集めるうち、人を人とも思わない極悪非道の大名の存在を知った藤三郎たちは、高旗藩上屋敷に忍び込むが…。巨大な悪に立ち向かう裏・町奉行、その必殺の剣が奔る!痛快時代小説シリーズ第二弾。 693円 聖剣裁き 浅草三十八文見世裏帳簿 倉阪鬼一郎 浅草駒形堂近くに見世を構える「銭屋」は小間物類をはじめとして、さまざまな品を三十八文均一であきなうよろずやだ。だが、「銭屋」は見世先の雑多な品以外に、客の目には見えない品を裏であきなっていた。平生はあきなわれない「見えずの品」……それは、殺しだった。盗賊に一家を皆殺しにされた薬種問屋の次男が敵討ちを誓い「銭屋」につなぎを求めてきた。北町奉行所隠密廻り同心の沼上大蔵は「銭屋」のあるじ銀次らとともに、薬種問屋の復讐に手を貸すことにするが、その依頼には思いもよらぬからくりが隠されていた……。元盗賊の銀次を使い「銭屋」の面々とともに、北町隠密同心が江戸に跋扈するさまざまな悪を裁く、痛快時代活劇。 715円 人情の味 本所松竹梅さばき帖 倉阪鬼一郎 本所回向院の裏手、相生町の路地にともる三つの紅い灯り。すし、てんぷら、そば、と印された軒提灯は、松吉、竹吉、梅吉の三兄弟が江戸料理の三種の神器というべきものをひとところで味わえるようにと構えた、三軒の見世のものだった。この路地を訪れる人びとはさまざまだ。元本所方同心の隠居とその息子、居合の道場主、船大工に火消し、噺家師弟に戯作者。身分を超えて互いを助け合う人びとは、老い先短い噺家の最期の願いを叶え、悪の道に迷う若者の危難を救い、ふと綻びた人情の機微を繕う……。うまい料理のぬくもりで人の心を癒す、松竹梅三兄弟となじみたちの姿を描く、江戸料理小説の新シリーズ。 715円 永遠に終わりから二番目の日 倉阪鬼一郎 今日、目覚めたとき、雨が降っていたら、死ぬ。日が沈むまでに、死ぬ。わたしはそう心に決めていた。終わりの日はまだ長い。暮れるまでにはたっぷりと時間がある。逝くには早すぎる。それに、この雨の森は暗すぎる。何の色もない。ほぼ同じ速度で、だれもいない道をわたしは歩いた。わたしはこうべを巡らし、森のほうを見た。その中から声が響いたような気がした。あの声だ。「アナタハ、ダレデスカ?」……。 美しい文体と世界観で構成された幻想小説であり、かつて私家版として販売された幻の作品が電子書籍となって復刊! ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 495円 光と風の国で お江戸甘味処 谷中はつねや 倉阪鬼一郎 「紀伊玉浦の特産品を活かして 銘菓をつくってくれ」それが、はつねやの音松に課せられた使命だった。藩主から下った最初の材は干し柿。試行錯誤を重ね、これで氷室の柿が尽きるという最後の一つを使った柿羊羹の 出来栄えやいかに。そして半年の紀州滞在中、音松はいくつの菓子を仕上げるのか。さらに藩名にちなんだ「玉の浦」は銘菓と相成るのか。 805円 人情めし江戸屋 妖剣火龍 倉阪鬼一郎 江戸は南伝馬町近くに二軒の見世がある。兄が仕切る駕籠屋と弟が商う飯屋の名はどちらも「江戸屋」。ことに「人情めし屋」と呼ばれる飯屋は旨い料理が評判を呼び、集まる人々が、にぎやかでほんのりと情に厚い町をこしらえていた。 ある夜、駕籠屋の宝仙寺駕籠が何者かに盗まれた。しかも、その駕籠は本郷の銘茶問屋・駿河屋のあるじのかどわかしに使われていた。 「江戸屋」の難に、南町奉行所隠密廻り同心・月崎陽之進と火盗改与力・長谷川平次が乗り出す。 賊の名は火花の龍平一味。京大坂を荒らし回っていた剣呑なやつららしい。 駿河屋に届いた文に従い、火龍を追う陽之進らだが、敵の用心棒は妖剣の遣い手で…。シリーズ第二弾。 693円 奮闘、諸国廻り 悪代官を斃せ 倉阪鬼一郎 日本各地の異変・凶事を治める諸国悪党取締出役という役目を任ぜられた将軍の御落胤・飛川角之進の活躍を描く、書下し時代小説。 旗本の次男として育てられ、将棋は負け無し、剣は免許皆伝、そして見世を出すくらいに料理が得意な飛川角之進。 じつは彼は家斉の御落胤。 その出自もあり、各地で起こる異変や悪に対応するため、将軍家斉に諸国悪党取締出役を任ぜられる。 北陸での変事に対処し、もどってきたところ、「信州・飛騨の山中に不穏な影あり」との託宣が出たため、赴くことになった。 770円 江戸 早指南 倉阪鬼一郎 『豆腐百珍』の後追いで早指南本を出そうと版元がのどか屋へ……。 刀を包丁に持ち替えたとき時吉が禄を食んだ大和梨川藩の若き藩主が初めて江戸へ。 折しも「ご案内の辰」なる賊による拐かしが続出し……。 のどか屋の時吉がかつて禄を食んでいた大和梨川藩の殿さまが初めて江戸へ。先々代の殿の病床に「江戸の味」を届けに行った縁もあり、新任の殿さまは興味津々。早速、お忍びで、のどか屋へ……。折しも江戸では「ご案内の辰」 なる賊が身代金目当てに大店の隠居を拐かすべく、いいところへ御案内しますと駕籠をすすめて……。江戸見物に出かけた、お忍びの殿さまが狙われた。 本書に登場する小料理 ・鯖と椎茸の挟み焼 ・牡蠣大根鍋 ・鯛の塩釜 ・蓮根の甘酢漬け ・だし巻き玉子 ・牡蠣飯 ・生麩の煮物 ・煮奴 ・蛸飯 ・餡かけ揚げ蕎麦 ・里芋の田楽 ・焼き柿 ・甘藷飴煮 770円 陽はまた昇る~夢屋台なみだ通り(三)~ 倉阪鬼一郎 淵上道庵は、なみだ通りの面々も日頃から世話になる名医だ。文政八年、狂言「東海道四谷怪談」が評判を呼んだ夏が過ぎる頃、江戸にはやり病の疱瘡が拡がり始めていた。命にかかわる恐ろしい病で、なみだ通りの屋台にも疱瘡除けの赤いものが飾られることに。道庵は息子とともに人助けに奔走するのだが……。江戸の市井の人々を温かく描く好評シリーズ第三弾! 660円 24時間走の幻影 倉阪鬼一郎 24時間マラソンが舞台。レースが進むにつれ、明らかになる選手の真実の姿、コースに現れる謎の影など、怪しい空気が漂い…… 一昼夜走る過酷なレース。コースに現れたのは…… 24時間で、走った距離を競う耐久マラソンレースは過酷なもの。参加ランナー達は、それぞれの覚悟や想いを抱きスタートしていった。コースとなる公園には、出るという噂があり、真夜中になる頃、怪しさが漂いはじめる。そこに現れたのは、もう二度と会えないと思っていた人だった……。本格ランナーの著者が描く、不思議で切ない感動ストーリー。 748円 新春新婚 倉阪鬼一郎 刀を包丁に替えた時吉とおちよの夢が叶った。 二代目の千吉が祝言! 初めて花板としてのどか屋の春を乗り切る千吉は……。 折しも道行く人をあおって恐怖を撒く大八車の暴挙に、黒四組下賜の十手が唸る! 元武家で、刀を包丁に持ち替えて料理人になった時吉は、師匠である長吉の娘のおちよと結ばれ、跡取り息子の千吉が生まれた。のどか屋は二度の大火で焼かれたが、多くの常連客に支えられ、旅籠付きの小料理のどか屋としていまものれんが続いている。来年からは、千吉がのどか屋の花板で、おようが若おかみ、おちよは大おかみだ。時吉はやがて長吉の見世を継ぐことに……。 *本書に登場する小料理* ・鯛の姿づくり ・赤飯折詰 ・寒鰤の炊き込みご飯 ・寒鮃の湯ぶり ・金麩羅 ・三色玉子焼き ・青柳の玉子とじ丼 ・海山雑炊と鯛煮麺 ・七草ご飯 ・納豆の青紫蘇揚げ 770円 路地居同心、目の用心 倉阪鬼一郎 ちいさな手がかりを見逃さず咎人を捕縛に導く名代の謎解き師、その名も「路地居(ろじおり)同心」。彼を名指しで謎解きを迫る怪盗が現れた。死神小僧を名乗るその人物の正体は? そして数々の事件現場でもたびたび路地居同心を悩ませる、目の不具合の原因とは? いよいよ死神小僧との対面を果たした時、すべての謎が解き明かされる……。 驚くべき“仕掛け”が施された、鬼才による異形の時代ミステリ小説。電子オリジナル作品。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 495円 人情めし江戸屋 剣豪同心と鬼与力 倉阪鬼一郎 江戸は楓川近く、松川町にある二軒の見世――。兄が仕切る駕籠屋と弟が商う飯屋の名はどちらも「江戸屋」。ことに「人情めし屋」と呼ばれる飯屋は料理の評判があまたな人々を呼び、にぎやかだがほんのりと情に厚い街をこしらえていた。そんな折、薬研堀で商人の主従が何者かに殺された。徒党を組んだ辻斬りの仕業と思われた。南町奉行所隠密廻り同心の月崎陽之進は、二人の手下とともに下手人探索に乗り出す。だがその矢先、またしても辻斬りは起きた。しかも犠牲になったのは、なんと江戸屋の駕籠かき二人だった。悲しみに暮れる江戸屋の面々の敵を討つべく、陽之進はあたりをつけた下手人を追い詰めていくが…。江戸料理人情物語。 693円 漂流、諸国廻り 幻の船を追え 倉阪鬼一郎 各地で起こる異変や悪事に対応するため、将軍家斉に諸国悪党取締出役を任ぜられた飛川角之進。 じつは彼は将軍の御落胤。 「能登の沖に暗雲あり」との託宣が出たと、幕府の影御用を務める宮司の大鳥居大乗から告げられ、若年寄から現地に赴くように命ぜられた。 冬は陸路が厳しく、補佐役の春日野左近と手下の草吉とともに、 協力してくれる大坂の廻船問屋の船に便乗し、北回りで行くことに……。 書下し痛快時代小説、第三弾! 770円 思い出菓子市 お江戸甘味処 谷中はつねや 倉阪鬼一郎 江戸の老舗七軒と見本市へ見世を出す新参者はつねや。音松とおはつ夫婦はそこで客のうっすらした記憶の中の「思い出菓子」の注文を受けることにした。初日、二日目、思い出菓子に客はない。最終日ようやく訪れた武家の妻が「長崎奉行所に勤めに出た、早逝した父の土産の、名も知らぬ焼き菓子がまた食べたい」と言う。夫婦は思い出の味の謎を解けるか? 763円 1 234 ... 10 TOP 電子書籍(本・小説) 倉阪鬼一郎 3ページ目