最後の特攻隊
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昭和19年7月のマリアナ沖海戦惨敗とサイパン島の玉砕によって、日本軍は西太平洋制海権を完全に失う。一方、米第七艦隊は全力を挙げて、ルソン島レイテ湾に集結。この事態に、南方戦線飛行基地では、海軍大尉・宗方が第一次特別攻撃隊搭乗者の人選を命ぜられ、自らもその一員として搭乗することを志願する。雲ひとつない出撃日。次々と飛び立つ特攻機の1機には、なんと矢代少将までもが乗り込んでいた。だが、編隊は、敵機動部隊の上空に達する前に、敵グラマン機の攻撃を受け、次々と撃墜される。矢代機も雲の中に消えた。被弾し負傷しながらもただ1機宗方機のみが基地に帰還し、病室のベッドで宗方は矢代少尉の戦死の報を聞く。そして、フィリピン沖海戦においても日本軍は壊滅的打撃を受ける結果に終わる。この結果に、特攻隊の一部は本土決戦に備え、日本へ戻ることとなる。その中には、宗方の姿もあった。宗方が矢代少将の墓を詣でるとそこで息子の矢代中尉に対面し、彼が特攻隊に志願したことを伝える。また、宗方は新妻である志津子との再会もそこそこに軍務に戻る。硫黄島が玉砕し、昭和20年3月19日には、米軍が沖縄に上陸。いよいよ本土決戦の時局との判断から、軍司令部は直掩隊の再結成を決定する。というのもこれまでに神風特別攻撃隊の出撃機は1,915機を数えるものの65%は敵戦闘機によって途中で撃墜されていたからだった。その直掩隊指揮官に命じられる宗方は、九州鹿屋に赴任。この数日後に、矢代中尉も特別攻撃隊菊水隊指揮官として着任してくる。死を目前にしての若者たちの戸惑いに、鉄拳で諭す矢代と本人の意志を尊重する宗方とぶつかりあうが、次第に宗方の思いに組みする矢代。そんな中、宗方に子供ができた報せが届く。一目、子供の顔をと妻の志津子が鹿屋にやってくるが、頑なに会おうとしない宗方。そんな宗方を、矢代は嘘の命令で二人の再会をとりもつ。8月15日、特攻機24機、直掩機12機が鹿屋基地に最後に残った可動全機が飛び立つことに…。奄美大島上空では、敵グラマン機に遭遇しながらも、洋上に浮かぶ敵機動艦隊を発見。次々と突っ込む特攻機。戦闘において、目を負傷した矢代は、宗方に誘導の指示を請い、見事敵空母に体当たりする。その日、玉音放送が流れ、日本は敗戦する。翌16日未明、滑走路を静かに飛び立つ戦闘機があった。それは、宗方の乗った零戦だった。どこまでもどこまでも上昇し、やがて雲の中にその姿を消すのだった。
レビュー・口コミ(1件) 一覧へ
とても楽しめました!
やっぱり戦争映画はじっくり見て感動がありますね!3点
- ジャンル
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制作国
日本
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制作年
1970年代
- キャスト
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スタッフ
監督 : 佐藤純弥 脚本 : 直居欽哉 音楽 : 津島利章