color of time

　TVアニメ『神様のメモ帳』OP主題歌「カワルミライ」でメジャーデビューを果たして以来、『氷菓』や『ガールズ＆パンツァー』、『Fate／kaleid liner プリズマ☆イリヤ』など、話題のアニメ主題歌を次々に担当し続けているChouChoが、4年ぶりとなる3rdアルバム「color of time」をリリースした。
　今作では、「kaleidoscope」をはじめとする『劇場版Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い』楽曲のほか、TVアニメ『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!』OP主題歌「Asterism」や挿入歌「cuddle」、TVアニメ『政宗くんのリベンジ』ED主題歌「Elemental World」、TVアニメ『妹さえいればいい。』OP主題歌「明日の君さえいればいい。」、PS4『ガールズ＆パンツァー ドリームタンクマッチ』主題歌「one and only」など、数々のテーマソングを収録。加えて、アルバムタイトル曲「color of time」など、ChouCho自ら作詞・作曲を手がけるオリジナル楽曲も多数収録した、ChouChoらしさ溢れるアルバムに纏め上げられている。

＜ココが聴きどころ！＞
　数々の名曲を歌い上げているChouChoの人気はいまや不動のものといえるが、同時に、透明感のある伸びやかな歌声の素晴らしさはハイレゾでさらに活きる！と、（アニソンとしては）いち早くハイレゾ配信された“歌姫”でもあることも、すでに皆さんご承知のことと思う。待望の3rdアルバム「color of time」も、当然ハイレゾで聴く！と考えているファンも多いことだろう。
　紹介文を書かせていただく、という役得でひと足先に聴かせてもらったが、もう、ホントに素晴らしいという言葉ばかりが繰り返し浮かぶ。ノリの良いパワフルな演奏をバックにしながら、ChouChoならではののびのびとした、心地よい歌声がしっかりと伝わってくるのだ。重なっている演奏同士がつぶし合わず、全てが伝わってくる。そんなイメージに纏め上げられているのだ。
　この「color of time」でも大半の楽曲の編曲を手がけている村山☆潤のアレンジは、生バンド編成をメインとしつつも、オーケストレーションやシンセサイザー、パーカッションなど、様々な楽器を使う音数の多いアレンジが特徴となっていて、普通だったらChouChoのような透明感のある歌声は埋もれてしまいそうな気がするのだが、この「color of time」ではまったくそうなっていない。絶妙なアレンジだし、同時にこれぞChouChoの歌声ならではの素晴らしさなのだろう。特にハイレゾ版では、甘い響きなのだけど芯のある、伸びやかなのだけど低音の付帯音もしっかりしているという、彼女ならではの歌声の魅力が存分に味わえるようになっている。このあたりは、1stアルバムのハイレゾ版から担当しているマスタリングエンジニア、原田光晴氏の妙技も関係しているかもしれない。いずれにしろ、ChouChoの歌声があってこその作品に仕上がっているので、その全てをあまさず楽しむために、ハイレゾ版は必聴だ。
（野村ケンジ）