刻果てのクローカ

楽曲の質は高いものの、ストーリーの主張の強さが少し耳につくかな、という印象。

今までのcanoueの音楽は、物語的でありながらあえて舞台を固定化せず「遠い国の伝承」のような、味わいが出ている楽曲が多くありました。
一方今作は、3人のキャラの「冒険譚」になったことで、これまでのような深みを感じにくい気がします。

もちろん、物語を含めて聴いてほしいという意図は伝わりますし、設定が決まっていた方がいい、という方は楽しめるといると思います。
ただ私個人の感想としては、今作は盛り込まれたエピソードが多いため、聴き疲れもしやすい印象で、「クローカ、刻の上書き」のようなワードも少し耳についてしまいました。

「ティンダーリア」あたりは「RPG風楽曲集」ぐらいのノリでも楽しめたので、このぐらいのバランスの方が聴きやすかったのかな、と思います。