人間交差点
あらすじ
殺した男の子供を、刑務所で出産した受刑囚・松沢良子。だがそれは、殺してもなお、消しがたい恨みをぶつけるためだけに産んだ子供だった。その心をいち早く見抜いた所内医・早川は、子供を松沢の手の届かないところへ隔離する。月日が流れ、松沢の出所日が間近に迫ったある日、退官していた早川が松沢のところを訪れる(第1話)。▼海辺の宿で働く一人の女。そこで、初めて客と夜をともにする。だが、その客はただの客ではなかった。彼は、彼女が昔愛した男。この男を忘れるために、彼女はこの町に来たのだった。女を思い出さない男に、翌朝、女は男との細い絆をたどり、男に問いかける(第2話)。▼女子少年院の教官・野崎洋平には、気がかりな少女がいる。その少女の名前は菊島あけみ。彼に、月に一度は手紙を出すと約束して、1年前に仮退院した少女だ。だが、その便りも途絶えて、すでに3か月。また、元の生活に戻ってしまっているのではと危惧しつつ、野崎は歓楽街を訪ねてまわる(第3話)。
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- 人間交差点 25
759円
刑事の片田は、殺人事件の容疑者として、元・オリンピック選手の天野ゆりかを追い、故郷の佐渡までやってきた。そこで彼は、ゆりかの祖母のところに何度も出向き、話を聞き続けるが、祖母はいつも400年前の武将の話をするばかりなのだった…(第1話)。▼証券会社に勤めていた17歳の時に、貿易会社社長の近江にスカウトされた西田。近江に憧れていた彼は、近江のようになるべく研鑽をつみ、今、近江の後をついで社長業をこなしている。だが、何故自分は、社長に見初められたのか、あの頃の近江と同じ年齢となり、西田は疑問をおぼえるのだった(第2話)。▼幼い頃、母は週に一度、自分と妹を、別居する父のもとに連れてきた。その時の母の悲しそうな姿に「母は父と会うのが嫌なのだ」と思った息子は、父のところから戻り「もう父がこなくていいと言った」と母に嘘をつく。だがそれが結果的に、父の死を招くことになってしまった。その苦い経験を持つ男は、今、父となって、嘘をつくことの恐さを息子に教える(第3話)。 - 人間交差点 26
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仕事にかまけて家族を捨てた男・刈屋。彼は今、孫ほども年の離れた、しかも自分と血がつながらない娘を育てている。まるで、本当の娘との生活をやり直そうとしているかのように(第1話)。▼海外赴任から五年ぶりに日本に帰ってきた平原。だが、会社も、家族も、彼の恩師の墓までも、すべてが彼を取り残して変わってしまっていた(第2話)。▼幼い日のとある土曜日、線香花火を手にしたまま、母は正常ではなくなり、子供の世界へと旅だっていった。その記憶が、梨子に、岡部からのプロポ-ズの返事を躊躇させている。彼女は結婚に対する不安がどうしてもぬぐえないのだが…(第7話)。 - 人間交差点 27
759円
大物政治家を告発するために、捜査のツメにホノルルにやってきた森脇検事。だが、異国での捜査権は自分にはない。滞在日数も限られてきて、アセる森脇は、自ら捜査を開始するが…(第1話)。▼自分を人生の勝利者だと思う三崎は、外交官。発展途上国での任期が無事に終わることを願っているだけの毎日だ。だが、ある日、大学の同級生だった根岸を見かける。人生の落伍者だと思っていた根岸は、コ-ディネ-タ-としてこの地で活躍をしているのだった(第2話)。▼同級生の江田から10年ぶりに連絡を受けた水沢は、懐かしいひとときを彼と過ごす。そして別れ際、江田は、自分が何故エリ-トサラリ-マンから、今のように落ちぶれた生活をする男になってしまったのかを語ろうとするのだったが…(第4話)。
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レビュー・口コミ(6件) 一覧へ
- 試し読みをしてみたら予想以上におもしろいです。ハマっちゃいそうです。5点
- 絵もうまくてストーリーも良くて読んで良かったなぁと思いました。4点