さんだらぼっち

あらすじ

江戸の遊郭・吉原の大門前にあるおもちゃ屋は、店番の男「とんぼ」が削る竹とんぼで子供達から大人気。しかしこの店の本業は、吉原での借金を取り立てる「始末屋」だった……! 図体がでかくて頼りなげなとんぼが、色事がらみ、金がらみ、親子の情愛がらみなど、吉原の様々な厄介事を、“粋”に巧みに解決する! 情緒あふれる庶民の生活を活写し、1975年の「ビッグコミック」連載開始から好評を博した、人情時代劇の傑作!

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  • さんだらぼっち(11)
    さんだらぼっち(11)
    ある春の日、とんぼは世話をした遊女の生い立ちを聞き、自身の幼少期を思い出していた。親父に拾われた日のこと、お志摩と過ごした日々……。お志摩もまた、嫁に出た日を振り返り、胸を痛めていた。しかし、煮え切らなかったとんぼが決断! 長年の想いがついに結実する!? 一方、とんぼのライバル・青蛙堂(せいあどう)は、隣人のお駒を想いながらも、その気持ちを隠し続けていた……。
  • さんだらぼっち(12)
    さんだらぼっち(12)
    長年の想いを実らせて、ついにお志摩との祝言を挙げたとんぼ。所帯を持っても相変わらず尻に敷かれ、お志摩はますます世話焼き女房となっていた。二人が新婚の幸せを噛みしめる一方で、青蛙堂(せいあどう)は、夜逃げの危機に瀕していた! お駒との関係を許した旦那に義理を果たそうとして失敗し、三千両もの莫大な借金を作ってしまったのだ。青蛙堂の窮地に、とんぼが知恵を出す!
  • さんだらぼっち(13)
    さんだらぼっち(13)
    格子向こうの年増女郎を眺めて帰るだけの少年がいる。母を身請けしようと奉公に出た義助だ。ひたむきに働く義助だったが、辛い時には母の顔を遠くから見つめて耐え忍んでいた。ある時、信頼していた奉公先の主人が母の座敷に通い詰めていることを知る。失望から自暴自棄になる義助は……!? 恋人と引き裂かれて大門をくぐる女、吉原(なか)で死ぬ女。華やかな遊郭には、今日も数々のドラマがある。
  • さんだらぼっち(14)
    さんだらぼっち(14)
    お志摩は、大きなお腹とともに間近に迫った出産の不安を抱えていた。そんな時に隣人からお産の苦労話を聞かされ、長雨の中で寝込んでしまう……。 梅雨が明けて夏! わが子の誕生を心待ちに仕事を急ぐとんぼは、なかなか追い込めない借り手に苛立っていた。借り手には、ある不幸な生い立ちがあり、その恨みを逆手に借金を繰り返していたのだ。無事に始末を終えると、家には赤ん坊が! さて、男か女か!?
  • さんだらぼっち(15)
    さんだらぼっち(15)
    座敷に上がっても一度も床入りをしない男がいた。色男が女も抱かずになぜ吉原で遊ぶのか? 呉服屋・越後屋の若旦那だという男が、自らとんぼを訪ねて借金の取り立て時間や方法をとんぼに指示するが、その真意とは!? 時が移り年の瀬、とんぼを頼ってきた伊勢屋の若旦那は、吉原の飯炊き老婆が実母ではないかと疑う。とんぼが真意を確かめるが……。江戸市井の人々の、粋(いき)で洒落た親子の愛の物語!
  • さんだらぼっち(16)
    さんだらぼっち(16)
    とんぼが借金の回収に向かうと、すでに「とんぼ」がやってきて支払い済みだと断られてしまう。誰かが、とんぼに成りすましてツケ金を盗んでいるらしい。行く先々で断られるツケは、すべて同じ遊女・よしの太夫(たゆう)のものだった……。また別の日、とんぼの目の前で借り主が武士に斬殺され、金を取りっぱぐれてしまう。そこには、青蛙堂(せいあどう)の陰が……。食わされてばかりのとんぼ、逆転なるか!?
  • さんだらぼっち(17)
    さんだらぼっち(17)
    江戸の遊郭・吉原は、この世であってこの世でない夢幻の世界──。お志摩が日本橋の大店の奥様になり、とんぼが吉原の太夫(たゆう)と駆け落ちする……!? 夢とうつつの狭間に揺れる、衝撃の最終巻! 番外編では、苦界十年を耐え忍び、晴れて吉原から娑婆(そと)の世界へと飛び出た遊女たちの、その後を描いた『さんだらぼっち外伝』6話も収録。江戸庶民たちの情緒あふれる人情時代劇の傑作、ついに完結!
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