ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】
あらすじ
怪談──それは夜の巷に潜む、報われぬモノの物語。不浄の魂を浄化する異能の怪談作家と、その弟子による怪異譚スタート!\n地方から大学受験のために上京した鳥居狭は、予備校を辞め、アルバイトをしながらネットカフェを点々としていた。この日も夜勤明けで街をうろついていた狭は、たまたま目に入った寄席に立ち寄った。弁当を食い、うとうとしていると、舞台ではベテラン噺家によって「怪談」が披露されはじめる。気が付くと「怪談」で語られた幽霊が狭の前に現れ??。\n実話怪談を異能の技で蒐集し、補完。怪談として世に放つことで浄化する怪談のゴーストライター・石神井包とその弟子・鳥居狭による怪異解放の物語が始まる!
配信中作品一覧
- ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」2
73円
トンネルの壁面のドクロのようなシミの、眼孔付近から地下水がしみ出している「泣き骸骨」を見つけた動画配信者。\n撮影していた若者の悲鳴とともにカメラは地面に投げ出され、動画は終わっていた。\nなかなか興味を示さない石神井(しゃくじい)に文(ふみ)が見せたのは、実際にこのトンネルで発見された白骨死体の記事だった。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」3
73円
心霊スポット・甕沼(かめぬま)トンネルで実際にあった死体遺棄事件……その被害者は、文(ふみ)が所属するオカルト雑誌の初代編集長にして作家の風祭(かざまつり)エニシだった。\n30年前、失踪した加山の足どりが途絶えたのが、この甕沼トンネルだったのだ。\nそして、今回再びそこで動画配信者のワタルが失踪したのだった。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」4
73円
文(ふみ)から加山の遺品にあった取材写真を受け取り、甕沼(かめぬま)トンネルに向かう石神井(しゃくじい)と狭(はざま)。道中、車内で甕沼トンネルの写真を見ていた狭は、唐突に白昼夢を見る。\n暗い森の窪地に佇む女がゆっくりと振り向き……刹那、何者かに名前を呼ばれ、我に返る狭。車のダッシュボードには「おしら様」が鎮座していた。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」5
73円
高速を西に走り、山間部で車を降り、車両通行禁止の荒れた旧道を徒歩で進んだ先に、そのトンネルはぽっかりと口を開けていた。\nまだ日が高い日中、甕沼(かめぬま)トンネルに近づく狭(はざま)は何やら硬い物をカタカタとぶつけ合う音に気付く。\n石神井(しゃくじい)に促され、見たトンネルの入口には着衣の骸骨が歯を鳴らして立っていた。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」6
73円
風祭(かざまつり)であろうと思われる骸骨をやり過ごし、甕沼トンネルの中に入った石神井(しゃくじい)と狭(はざま)。\n石神井は狭に「仙郷淹留譚」の話をする。ふたつの失踪事件の辻褄が「あの世に行って帰って来る」荒唐無稽な話で説明が出来るというのだ。\n「泣き骸骨」に辿り着いた狭に、あの世に行ける道具「神隠しの四つ身」を構えて石神井が迫る。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」7
73円
神隠しの四つ身の力で一度この世から消失した石神井(しゃくじい)と狭(はざま)。\n壁にあった眼窩から水が滴る骸骨のようなシミは、壁から生えたリアルな髑髏へと変わり、壁は生き物のように脈打ち、トンネルはこの世ではないどこかになっていた。\nそして、二人の前に、生前の姿に戻った風祭(かざまつり)が現れる。\nこの現象の元凶「亀比売(かめひめ)」の存在が語られる最中、三度、狭は白昼夢に誘われーー。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」8
73円
この世とあの世の隙間となった甕沼トンネルの中を走り続ける狭(はざま)。\nしかし、必ず「泣き骸骨」の前に戻ってしまう。メビウスの帯となった隧道は、走れども、出口のない空間になっていた。\n骨ではなくなったものの生気がない風祭(かざまつり)が、言う。「ここからは出られない」と。\nしかし「泣き骸骨」の目と水の流れに気付いた石神井(しゃくじい)はーー。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」9
73円
水の流れに乗って、メビウスの帯となった隧道を脱出した石神井(しゃくじい)と狭(はざま)は、月と星に照らされた巨大な沼に浮上した。気を失った狭を引き摺って、湖の畔の桑畑の先にある民家に向かう石神井は、気付いた狭を伴い、裕福な稚蚕農家と見えるその家に忍び込む。\nすると部屋から美しい女性が出て来て、月明かりが届かない暗がりへと消えていった。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」10
73円
不思議な空間にある一軒の稚蚕農家。先ほど暗がりに消えた女が出て来た部屋へと忍び込む。\n部屋の布団の上には、石神井(しゃくじい)と狭(はざま)が見た甕沼トンネルの動画に映っていた動画配信者のワタルが、呆けた表情で座り込んでいた。\n名前も忘れ、女と逢瀬を重ねていた青年はゆっくりと思い出した。「僕は汐崎渉(しおざき わたる)だ……」と……。 - ゴーストライターとその弟子【タテヨミ】 怪談みっつ目「隧道の泣き骸骨」11
73円
亀比売が戻る前に稚蚕農家から脱出した石神井(しゃくじい)と狭(はざま)、そして神隠しにあっていた汐崎渉(しおざき わたる)は、桑畑を抜け、甕沼のほとりまでもどって来ていた。\nしかし、そこには来た時にはなかった、巨大な鳥居が鎮座していた。そしてその間から見える沼の中央からは甲高い動物の鳴き声を伴い、巨大な亀が浮上していた!?
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