博多っ子純情

あらすじ

主人公・郷六平(ごうろくへい)の中学時代から高校、浪人、大学を経て人形師になることを決意するまでの青春巨編。純朴な博多っ子が恋愛やケンカ、そして人々との心のふれあいなどを通して成長していくさまが描かれている。だれもが共通に青春期にぶつかる問題がストレートに表現され、当時は博多以外の読者にも多く受け入れられた。博多の風俗や伝統、歴史が多く盛り込まれ、博多学の入門書ともいえる内容。

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  • 博多っ子純情 (11)
    博多っ子純情 (11)
    俺も高校二年になったごたるし、大勢の新入生を前にすると、先輩としてつやばつけたくなるばい。ばってん……入部したラグビーのスパルタにはへこたれるやら、女子に憧れてたと告白されるやら、新学期もいっちょん、勉強に身が入らん……六平高二大上段
  • 博多っ子純情 (12)
    博多っ子純情 (12)
    郷君を好いとうけん…だけど男には男の青春がある。愛する幼気な胸を痛める類子――若き血潮のほとばしりのなかで、各々の友たちが、悩み、苦しみながら生きとる。そやけん、俺には先の事はいっちょんわからん。六平十七―汗繰り返す青春
  • 博多っ子純情 (13)
    博多っ子純情 (13)
    日記がどげんかしたとか、俺はそげんなもん知らん!濡衣を着せられたまま、事が進んで行きよる。ラグビー部という一つの青春の場を通して男の友情とはけ口が交錯する――我ガ心楽ニナラズ、ジット手ヲ見ル。ほとびる青春は偽り青春か――六平十七、金縛り
  • 博多っ子純情 (14)
    博多っ子純情 (14)
    大人は空想もせんとでござっしょうか………惚れられても、どうにもならんかった男でも女の気持ちが分からんことはなか。ばってん、おんぼ(天下)晴れても、俺の心は晴れん――男は前向け、青春至るところ難関あり!男六平青春修羅
  • 博多っ子純情 (15)
    博多っ子純情 (15)
    たかが親父の浮気で、なしてこげん動揺しとるとかいな―親が男、子が男である事実のなかで、六平は思う“夢なら醒めれ”と。どげんしようと悩みおって、フッとふっ切れたとき、なんもかんもがおかしゅうて、おかしゅうて……爽春快晴、六平十七大童貞
  • 博多っ子純情 (16)
    博多っ子純情 (16)
    素晴らしか人が現れたら、郷君を任せた方が絶対的にいいんじゃないかと、これはうちの気持ちの問題……小柳類子の悩みば、俺ばいっちょん判らんわけじゃなかが、うじうじした梅雨が早よ明けて山笠ばやってこんかいなと思うとる……決然たり、六平十八の夏
  • 博多っ子純情 (17)
    博多っ子純情 (17)
    うち、勉強に打ち込むことにしたけん……気持ちのはっきりしたし。小柳の明るか顔をそこに見た。まぎれもなか女の顔があった――ばってん、逆に俺はコペ転ば済ました。むつごろう、ひと跳ね、ふた跳ね、み跳ねかな…血滾る郷六平、今月今夜男なり!
  • 博多っ子純情 (18)
    博多っ子純情 (18)
    六平にも変わる類子も変わる回りの者ンもみんな変わってゆくばい――高校生活最後の思い出ば……て辛かことば分かって行動しとるのも居った。ボールを追って青春ば炸裂する俺たちの人生ば、これからどげんなっていくのかいっちょんわからんばい!!六平18セーイシュン
  • 博多っ子純情 (19)
    博多っ子純情 (19)
    ラグビーに青春ばぶっつけて、終わってしもうたら、これからのことはいっちょんわからん。高校生活にさよならし夢を育てた仲間たちもそれぞれ旅立って行きよる。散り散りになって……歩いても歩いても、なお春愁―六平浪人
  • 博多っ子純情 (20)
    博多っ子純情 (20)
    それぞれの道・大学に入った仲間をよそに、博多の街でしろしい浪人生活を送る六平と阿佐に、新たな友が出来た、二毛越君に多志麻嬢!!そんな変わりとは別に、祭りはまた同じように博多の町にやって来る!!
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