あらすじ

「惡の華」「ハピネス」「ぼくは麻理のなか」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」など、傑作を次々と世に送り出してきた鬼才・押見修造氏が、ついに辿り着いたテーマ「毒親」!母・静子からたっぷりの愛情を注がれ、平穏な日常を送る中学二年生の長部静一。しかし、ある夏の日、その穏やかな家庭は激変する。母・静子によって。狂瀾の奈落へと!読む者の目を釘付けにせずにはおけない、渾身の最新作!!

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  • 血の轍 11
    血の轍 11
    ママ。もう僕は、迷わない。「あの山に行ご」ーー 真夜中に突然現れたしげるは、そう言いながら静一を誘(ルビ:いざな)った。 静一が連れて行かれたのは、かつて静一が幼い頃にママから突き落とされた 町の高台だった。 「ママがよんでるよ」 しげるが放つ言葉が、静一の深淵に潜んでいたママを呼び起こす。 ママに対する激情を吐露する静一。 しかし、静一は再びママに取り込まれてゆく… そして導き出したひとつの”答え”が、静一を衝撃の行動に!?
  • 血の轍 12
    血の轍 12
    少年審判、開廷…裁きの行方は!?高台で向き合った従兄弟の”しげる”は、かつてママに高台から突き落とされた”自分”だったーー僕が消えることが正しいこと…そう思った瞬間、静一は”自分”を葬るためしげるを突き落とし、殺めた。それは、己の中のママとの決別の儀式。罪悪感を一切感じることなく、静一は鑑別所に収監される。そこで静一を待ち受けていたのは「内省」の日々。 深淵に意識が向かうなか、心の隙間にスルリと入って来たのはしげるを殺してまで決別を試みた「ママ」だったーー!!
  • 血の轍 13
    血の轍 13
    比類なき物語は、遂に「本章」へ!!「ありがとう。ひとごろしになってくれて。」そう吐露したママの首を、思わず法廷で絞めた衝撃の少年審判から約20年ーー静一は、生きていた。ママに翻弄され、挙句、人を殺めた。でも彼女に何も響くことはなかった。それでも、生きてきた。なぜーー?
  • 血の轍 14
    血の轍 14
    死へ向かう僕を止めたのはママだった!?「もうこのまま…一生会わないでいいんかい?」それは生前、父からの最期の問いだった。逝去した父の遺骨を埋めるため久しぶりに故郷を訪れた静一。「これで、もうこの世に何も思い残すことはない…」そんな時、偶然にも目の前に吹石さんが現れる。蘇る記憶と感情ーー一瞬、時が止まり、空気は張り詰める。静一は、己の人生を、”無事”に終わらせることができるのか!?
  • 血の轍 15
    血の轍 15
    ママの凄絶な深淵に、迫る。人生の終焉をようやく掴みかけた静一に、警察から「ママを保護した」と一報が。20年ぶりに対峙したママは、静一が誰なのか、己は何者なのか分かっておらず要領を得ない受け答えを繰り返すが、静一との会話の中で突如記憶が戻る。その時、静一の心に抑えきれぬ激情が迸り、ママに拳を振り上げるも、殴打できずにその場を立ち去る。しかし心に刻まれた「感情」は日に日に大きくなり、静一は再びママの家へ…そこに待ち受けていたのは、ママの凄絶な深淵。二人の永い永い夜が、始まる。
  • 血の轍 16
    血の轍 16
    母子に新たな”関係性”が産まれる!?静一が初めて知るママの過去。訥々と彼女は語る…己の人生がどのように積み重ねられ、どのように失われていったかを。そして静一が抱き続けた疑問ーー「なぜママは、ぼくを”ころした”のか?」その核心に、彼女は、遂に触れる。永い永い夜は明け、二人の関係性は新たな局面へーー
  • 血の轍 17
    血の轍 17
    母子の壮絶なる「轍」の物語、完結。転落事故の影響で生きる気力を失ったママを、自宅に連れ帰った静一。ママはもはや静一が誰かを認識できず、日に日に衰弱していく。そんな”解(ほど)けていく”ママを、静一はじっくり観察する。毎日、毎日。やがて夢の中で始まったのは、静一とママの「最期の会話」。今、彼女と僕の世界は消失し、物語は終焉する。
購入した作品の読み方

レビュー・口コミ(82件) 一覧へ

  • 押見先生の作品は全部好き。何だろう。不思議なこの感覚。押見ワールド♪この親子がどうなって行くのか続きが読みたくなること間違いなし!
    5点
    あこさんさん
  • 母親の静かだけど強烈て凶器な愛情表現が
    恐いです。

    でも怖いもの見たさでどんどん進んでしまいます。
    5点
    しらたまさん

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