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作品に惹き込まれました。

竹内友先生による人気急上昇中の漫画『ボールルームへようこそ』。社交ダンス・競技ダンスをテーマにした珍しい漫画です。この作品で描かれる競技ダンスは、趣味や部活動という枠に止まらず、トップを目指して最前線で競いあう競技者を描いた本格的なものです。冴えない主人公がある日競技ダンスと出会い、その魅力に惹かれ、一競技者として成長していく姿を通じて、一競技者が何を想いダンスと向き合っているのか、何に悩むか、といった内面から、良いダンスとはどう表れるものなのか、といった抽象的な事柄まで初心者にもわかりやすい漫画的な演出と表現で描かれています。この作品の素晴らしい点はごちゃごちゃと語らないことです。表情、背景、エフェクト、コマ割り、見開き等漫画という表現媒体において演出に重要な要素を巧みに使い、セリフに頼りすぎず「感覚的に伝わる表現」をもって競技ダンスというものの熱を表しているのです。そのような表現を伴ったこの漫画を読むたびに、心が動かされ、キャラクターに共感し、胸が熱くさせられている自分がはっきりと感じられます。単なる娯楽ではなく、一つの表現として優れた作品であると自信をもって紹介できます。

ダンススポーツ！汗が飛び散るほどの迫力と、登場人物のユニークなキャラクター性。目が離せず、一気読みしてしまいました。「ボールルームへようこそ」の良さは、ストーリー中の一言一言がセンス良く、本気で感動してしまうところです。なぜ、こんなにも人の心を揺さぶる言葉が書けるのだろう？暑苦しいだけのセリフは見ていて吐き気がしますが、熱い言葉をスマートに表現している「ボールルームへようこそ」は他と別格！青春漫画と一括りにするのは惜しいです。もちろん、若い少年少女に読んでほしい漫画の一つではありますが、大人だって青春時代を思い起こしたい。そんな時、この漫画を読むと自分の青春時代が蘇るのです。何だか若返った気分？そして、この方の絵、好き！キャラクターがイキイキと生きています。目と汗のキラキラ感、本物だと思えます！せめて、漫画の中だけでも青春を感じていたいというオジサマ、オバサマにもオススメです。

競技ダンスシーンの迫力や躍動感が凄く、競技中に感じるザワザワした高揚感や、身体の動作一つ一つの感覚が、こちらまで伝わってきます。女性キャラクターが皆とても可愛らしく、身体のラインもとても綺麗に描かれているので、読んでいて目の保養です。主人公が競技中に突然上手になるように感じられるのが、ちょっといきなりすぎるかなと思いますが、これから先色んな壁にぶつかって立ち止まることも出てくると思うので、今後に期待。