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伝記やおとぎ話の世界が、入り交じったようなストーリーです。確実に男の子は楽しめる作品だと思います。シンドバットやアラジン、中国の皇帝、アフリカの原住民、エジプトetc…。マギという特別な存在に選ばれし王達。マギの存在理由や出生の秘密。読み進むに連れて、いろんな伏線がつながっていくのがすごく楽しめる漫画です。

大高忍先生の少年誌初連載作品『マギ』。千夜一夜をモチーフにしたと思われる異国情緒あふれるファンタジー世界を舞台に描かれる冒険活劇です。大高先生はかねてより少年誌での連載を夢見ていたというだけあって、非常に少年誌らしい作品といえます。突如街中に現れるダンジョンにはとんでもない力をもったお宝が眠っており、それを求めてダンジョンに挑む人々の1人にならんとするアリババと不思議な少年アラジンが出会い、物語は本格的なスタートを切ります。冒険を通じて育まれる２人の友情、大きな力を持つ者や国家との戦いを通じて表現される戦争や主義主張のぶつかり合いに対する視点など、少年に向けて作者が訴えかけたいテーマも多分に盛り込まれており、メッセージ性が感じられる作品になっており、読み応えがあります。シンプルな冒険活劇の枠を若干逸脱し、メッセージ性を優先した感があり、そのメッセージ性が主に会話や回想などで描かれている点は漫画表現として巧みとは言い難い部分もあり、好みが分かれるところがありますが、作者の作品にかける熱意が伝わってきます。少年少女に向けて描いているんだという気持ちが伝わる良作と感じました。

ガンガンからサンデーに移籍した大高忍さんの「マギ」。少年誌では数少ない女性の作家さんですが、少年誌らしい話を描かれています。迷宮の宝を手に入れるところから、国との争い・国同士の付き合い方、そして世界の謎へと話が進みます。ファンタジーですが、昨今の世界情勢をも感じさせてくれるような作品です。ファンタジー好きには是非！それ以外でも、少年誌が好きな女性にはオススメできる作品だと思います。

『すもももももも』が大人気、大高忍さんの2000万部越え大ヒットコミック『マギ』。第59回小学館漫画賞受賞作ということもあり、その人気は留まるところを知りません。「千夜一夜物語」をモチーフにした冒険漫画で、青年アリババと魔法少年マギが共に旅をする物語です。壮大なスケールの冒険も魅力ですが、奴隷制度へのアンチテーゼや「人はなぜ働くのか」など哲学的なテーマにも挑戦しており、それがとても説得力があります。ただの漫画ではなく、自分たちがどう生きるかということまで考えさせられる深い内容でした。

純アクションファンタジーの「マギ」。ダンジョン攻略のわくわく冒険あり、魔法を駆使してのバトルあり、国のあり方について考えさせられる重い場面あり、ちょっぴり恋愛要素もあり…で、色んな部分が楽しめます。キャラクターがとても多く、一人一人が個性的で外見も多彩なのが魅力的です。過去編の設定もよく作り込まれていて、かなり読みごたえがあります。その過去編の話も一応ひと段落着いたのでこれからまた話がどんどん進むのが楽しみ。

独特な世界観のあるこの「マギ」は主役級キャラクターが世界中にいるという設定は個人的に最高に良い漫画でした。キャラクターたちの使う台詞には絶妙な味があり、ファンタジー系の漫画が好きな方にはすごくお勧めの作品です。