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ヒカルの碁
4.6
- 「ヒカルの碁」に登場する藤原佐為は碁の幽霊で主人公のヒカル以外誰にも見ることができません。
誰にも見えないはずの藤原佐為が
作中では圧倒的な存在感を持って描かれるというところにこの漫画の面白さの基があると思います。
見えない存在を説明するには他の誰かに語らせるしかありません。
多くの漫画にも事の凄さを理解させるための解説役というものが存在しますが
この漫画にはそういった解説役が数えきれないほどいて、ちょっと噂話ををする役や偶然思いついて尋ねる役など
藤原佐為に限らず「その場にいないキャラクターにあれこれ言うシーン」がめちゃくちゃ多いのです。
「ヒカルの碁」はそれらのシーンの積み重ねで成り立っていると言っても過言ではなくて
その「その場にいない誰か」の一番先にいるのが藤原佐為というキャラクターなので
対局の場に藤原佐為が現れた時、周囲の反応によって読者は最も感動を得ることができます。
作者のほったゆみさんは気が遠くなるようなところからこの緻密な作業を始めるのがスゴイです。
こういうところを意識して読むとまだまだより深く楽しむことのできる素晴らしい漫画だと思います。5点2016/10/24
- かつて空前の囲碁ブームを巻き起こした週刊少年ジャンプの伝説的囲碁漫画がこの『ヒカルの碁』です。囲碁というのは将棋やチェスと並んでメジャーなボードゲームですが、細かいルールや駆け引きなどは知らないという人が多数でしょう。しかし、この漫画のすごいところはそんな囲碁のことをよく知らないひとが「囲碁の細かいことを知らないまま」楽しめるところです。もちろん大前提のルールや大まかな流れなどは把握できるように作られているのですが、さすがに一流棋士同士の試合というのはちょっとかじったくらいではついていけないものです。それでもこの作品はあの小畑健先生の作画や演出、物語の展開などで盤面を抜きにしても駆け引きの緊張感や緊張感といったエッセンスのみを抽出して味わえるようになっているのです。もちろん囲碁の対戦は棋譜もきっちり作ってありちゃんと描かれているのですが、それがわからなくても楽しめるというのがこの漫画の完成度を物語っているといえるでしょう。囲碁を知っていても知らなくても、また囲碁を知らないままでも最後まで楽しめるまさに伝説的囲碁漫画です。
2016/04/01
- 少年ジャンプで囲碁という異色の漫画である、原作をほったゆみさん・作画を小畑健さんが手がけた「ヒカルの碁」。これを読んで囲碁をやってみようと思った人は多かったのではないでしょうか。普通の小学生だった主人公が、囲碁好きの幽霊と出会って囲碁の世界にハマっていく様を描いています。話がすごくまとまっていて、囲碁を知らない人でも読みやすいと思います。
2015/11/13
- 2000年に小学館漫画賞 、2003年に手塚治虫文化賞新生賞を受賞した囲碁漫画の金字塔『ヒカルの碁』。囲碁なんてやったこともないヒカルに、天才棋士・藤原佐為の霊がとりついてしまったことから始まるサクセスストーリー。最初は嫌々やっていた囲碁を面白いと感じるようになり、いつしか自分自身の囲碁の道を極めようと進んでゆくヒカルの成長と葛藤を生き生きと描いていて、文句なしに面白いと言える作品です。少年漫画らしいドキドキ感が味わえますが、恋愛はほとんどありませんのでご注意ください。
2015/11/13
- 「ヒカルの碁」を読んで囲碁に興味を持ちました。マンガを読みつつ、購入したゲームで囲碁をやってみるというように楽しみ方が増えました。平凡な小学生のヒカルが左為の手ほどきで上達する様子には羨ましさを感じ、左為が消える展開になったところから人生について考えさせられました。親しい人との死別を考えさせてくれる名作だと思います。
2015/06/01
- 小学生中学生に突然大碁ブームを巻き起こしたヒカルの碁。いま活躍されている若い碁の打ち手達のなかにもヒカルの碁を見て碁を始めたという方も少なくないとか。家の物置にあった古い碁盤に触れた瞬間、主人公は藤原佐為という人間の霊にとりつかれます。佐為は碁の名手で主人公もそれを機に碁を始めることになるのですが…だんだんと碁の奥深さに触れ興味がわいていく主人公、碁の大会にも出るようになった頃、ひとりのライバルと出会います。このライバルと主人公の関係がみどころのひとつになってきます!
2015/05/31
- 囲碁を題材にした漫画「ヒカルの碁」。とにかく地味に思えるこの競技を、非常に高い画力とストーリーの面白さで魅力的に見せてくれるのがポイントです。どちらが優勢かという流れや勝ち負けは、盤を見る限りでは全く分からないのですが、登場人物の表情や仕草が丁寧に描かれていて、雰囲気で読み取ることができるのが凄い。また画力の高さは本当に素晴らしく、美形を描かせても嫌味なオジサンを描かせても何を描かせても天下一品です!
2015/05/31
- この「ヒカルの碁」は囲碁が題材の珍しい作品の一つだと思います心理描写もとても細かく、囲碁に全く興味や関心のなかった自分でも相当のめり込んでしまいました。囲碁を知っている人ならとても楽しく、やったりしたことのない人でもしっかり楽しめる作品に成っていると思います。
2015/05/30
- 何度も読み返してしまう作品。前半はヒカルが碁にどんどんはまっていく様が楽しくて、また強い人に勝ち星をつけていく様も爽快。後半はすっかり感情移入したヒカルの苦悩と成長に感動します。絵もきれいでキャラが魅力的。「ヒカルの碁」はスポーツや戦闘ではないですが、ライバルとの戦い、友情とジャンプのエッセンスが入っています。
2015/05/10
- 真剣に何かに取組って、努力するって本当に素敵だと思わせてくれた漫画です。ヒカルの碁を読んだのはもう10年以上前ですが今でもたまに読み返します。小学生のヒカルがどんどん成長していく姿がとても眩しく感じられます。絵柄もきれいですし展開もいいのでぐいぐい引き込まれますよ。
2015/04/24
- この漫画をリアルタイムで読んで、高校で囲碁部に入部しました。そういった意味では人生を変えた作品です。天才棋士の幽霊にとりつかれた主人公が、囲碁の世界に身を投じていくというストーリー。ライバルの塔矢の真っ直ぐすぎる闘志と、それに巻き込まれるように囲碁に没頭していくヒカル。自分も何かに没頭してその道を極めたいと思わされる、努力・友情・勝利の王道少年漫画でした!今でも大好きです。
2015/04/18