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辺境地冒険家・高野秀行さんの記念すべきデビュー作「幻獣ムベンベを追え」は、読みながら思わずマジかよ、すげーなおい、とツッコミたくなる、痛快ノンフィクションです。それにしても、高野さんはデビュー作からいきなり滅茶苦茶です。コンゴ奥地に生息するという謎の怪獣ムベンベを探しに、早稲田大学探検部11人がジャングルでサバイバル生活を78日間も送るのですが、コンゴに行くに当たって共用語のリンガラ語を学ぶために先生を探したり、ムベンベ捜索に必要なソナーなどを企業に提供してもらったり、行動力が生半可ではありません。その行動力もさることながら、まずこんなことを本気でやろうとすることに感心してしまいます。子供心を忘れないにも程があるよと半ばあきれつつも、拍手喝采、素晴らしき冒険家に脱帽です。
2015/11/13