すべてのレビュー・口コミ(4件)
話が気になってあっという間に読んでしまいました!
意外な結末でした!5点2019/06/16私もバンドを組んでいて、親近感があり読み始めました。
読み進めて行くうちにどんどんドロドロした話になります5点2018/09/15著者の作品で「カラスの親指」に次いで読んだのがこの「ラットマン」です。ストーリー展開がうまい作家さんだなあとつくづく思いました。この小説は3つの点で楽しめます。まずはつかみの場面転換。ホラー小説か?と思わせる冒頭の会話部分がありますが、それは実はバンドの演出用の音源で、改めて4人組バンドを中心とした話が展開されていきます。次にミステリー小説なのですが、登場人物の背景や心情がとても細やかに描かれています。相手への理解や思いやりにより親近感がわくとともに、それ自体がトリックになっているあたりがこの著者の持ち味です。そしていい意味で予想を裏切るラストの展開。ミステリーファンならずとも楽しめる作品だと思います。
2015/11/13非常に面白かったです。ラストに近付くにつれて二転三転する結末にページを捲る手が止まりませんでした。本書の題にもなっているラットマンのように、私自身最初の出来事によってその後の展開を勝手に先読みし、見事に騙されていました。ラットマンという題が綺麗に全体のトリックのテーマに繋がっていて、読んだ後にはなるほど、と素直に思える作品です。読むスピードが早くない方や途中で辞めてしまう方、そんな方々でも、過去と現在を行き来し流れるようなスピード感、後半で畳みかけるように謎を解き明かしていき一気にヒートアップ。そんな展開に最初から目が離せないこと間違いナシだと思います。主人公の周りの子たちもどこか心温まる所があって読後感も良かったです。
2015/04/17