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恋椿―橋廻り同心・平七郎控は江戸の町にそれぞれかけられた橋でくりひろげられた物語が収録されている。永代橋、一石橋、紀伊国橋に元柳橋・・・いずれの橋にもかなしい恋が宿っている。純粋に相手を思い、自分の身よりも相手を守ろうとして散っていった情愛が、闇で我が物顔にのさばっていた悪を白日のもとにさらけ出し、裁きの場へと導いていく。人は誰しも幸せになるために生まれてくるのではないのか。どうすれば彼らは幸せにたどりつけたのだろうかとかんがえさせられる作品たちである。
2015/05/05