東京創元社 1,827件 人気順 新着順 太陽の石 乾石智子 かつて繁栄を誇ったコンスル帝国の最北西に位置する霧岬。そんな霧岬の村に住むデイスは十六歳、村の外に捨てられていたところを姉に拾われ、両親と姉に慈しまれて育った。ある日父と衝突し、怒りにまかせてゴルツ山に登った彼は、土の中に半分埋まった肩留めを拾う。金の透かし彫りに、〈太陽の石〉と呼ばれる鮮緑の宝石。これは自分に属するものだ、一目でデイスは悟った。だが、それがゴルツ山に眠る魔道師を目覚めさせることになるとは……。デビュー作『夜の写本師』で読書界に旋風を起こした、〈オーリエラントの魔道師〉シリーズ第3弾。/解説=金原瑞人 753円 旅のお供に殺人を 老人たちの生活と推理 コリン・ホルト・ソーヤー/中村有希 きっかけは、高級老人ホーム〈海の上のカムデン〉の入居者向け娯楽活動が、どれもこれもつまらなくなったことだった。協議会で話し合いが持たれた結果、アンジェラ発案のスペイン語講座が始まり、さらには紆余曲折の末、“生きたスペイン語に触れるための”メキシコ旅行が実現のはこびとなる。アンジェラとキャレドニア以下参加者一行11人は、バスで行く添乗員つきツアーをおおむね楽しんでいた……初日の夜に、新入り入居者が突然の死に見舞われ、またもや事件の気配が漂いだすまでは。老人探偵団が異国の地で大騒ぎする、人気シリーズ第8弾。 1,222円 タルト・タタンの夢 近藤史恵 カウンター七席、テーブル五つ。下町の片隅にある小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。シェフ三舟は、フランスの田舎のオーベルジュやレストランを転々として修業してきた変人。無精髭を生やし、髪を後ろで束ねた無口なシェフの料理は、気取らない、本当にフランス料理が好きな客の心と舌をつかむものばかり。そんな彼が、客たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎をあざやかに解く。常連の西田さんが体調を崩したわけは? フランス人の恋人はなぜ最低のカスレをつくったのか? 絶品料理の数々と極上のミステリをどうぞ! 662円 だれがコマドリを殺したのか? イーデン・フィルポッツ/武藤崇恵 医師のノートン・ペラムは、海岸の遊歩道で美貌の女性に出会い、一瞬にして心を奪われた。彼女の名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”――。ノートンは、踏みだしかけていた成功への道から外れることを決意し、燃えあがる恋の炎に身を投じる。それが予測不可能な数奇な物語の始まりと知るよしもなく……。さながら美麗な万華鏡を覗くかのように、目まぐるしくその姿を変える事件。『赤毛のレドメイン家』の巨匠フィルポッツの魅力が凝縮された、ミステリ史に残る名編が、読みやすい新訳でここによみがえる。この結末に、あなたは驚かずにはいられない! 865円 誰でもない彼の秘密 マイケラ・マッコール/小林浩子 1845年、アメリカの小さな町。ディキンソン家の娘、15歳のエミリーは洒落た身なりの美青年と出会う。身内の問題を解決するため、この町に来たらしい。名のるほどの者ではないと言った、謎めいた彼に惹かれたエミリーは町を案内する約束を交わす。ところが数日後、家の敷地内で男性の死体が発見される。それは先日出会ったばかりの彼だった。彼――ミスター・ノーバディが何者なのか、いったいなにが起こったのかを突きとめたい。その一心でエミリーは慣れない調査をはじめる。瑞々しい感性と抜群の観察眼を持つ、偉大な詩人エミリー・ディキンソンの少女時代を描いた鮮やかな力作! 解説=山崎まどか 1,629円 探偵は壊れた街で サラ・グラン/高山祥子 クレア・デウィットはただの女探偵ではない。独特の探偵術を駆使し、巧みに銃を扱い、師と仰ぐ探偵たちの教えを守り困難な調査でも諦めずに事実を追う。2007年、ハリケーンの傷痕が未だ残るニューオーリンズで、クレアは失踪した地方検事補の捜索を依頼される。洪水で死んだと思われる一方で、嵐のあとに姿を見た者もおり、経緯がわからない。真実によって誰かが傷つくこともある。しかし探偵にできるのは、謎を解決し先に進むことだけだ。変わり者で偏屈、そして最高にクールな女性私立探偵を描く、マカヴィティ賞最優秀長篇賞受賞作。 1,222円 地球の中心までトンネルを掘る ケヴィン・ウィルソン/芹澤恵 これは「あなた」だったかもしれない人たちが織りなす、孤独と共感についての11の物語。代理祖父母派遣会社で引く手あまたの「祖母」として働く女性、人体自然発火現象で死ぬことを恐れながら弟と暮らす青年、折りヅルを使った奇妙な遺産相続ゲームに挑む男たち、ある日突然思いつき、裏庭でひたすらトンネルを掘りはじめた三人の若者……少しだけ「普通」から逸脱した日々を送る人々の、生活と感情の断片を切り取った挿話が、不思議としみじみした余韻をもたらす短編集。シャーリイ・ジャクスン賞、全米図書館協会アレックス賞受賞作。 1,833円 チャーチル閣下の秘書 スーザン・イーリア・マクニール/圷香織 アメリカで育ったわたしが、ロンドンで暮らしはじめて1年余り。その間、この国はナチス・ドイツと開戦し、チャーチルが首相になり、そしていま、空襲の時が迫っていた。そんな折、首相官邸での職の話が舞い込んでくる。数学の能力を活かせる秘書官ではなく秘書としてのオファーだが。女性にタイプとファイリングしかまかせようとしないこの国に苛立ちを感じながらも、わたしはその誘いを受け入れる。官邸を取り巻くいくつもの謀略が、待ち構えていることなど知るはずもなく。才気煥発なマギーが体当たりで陰謀に挑む、魅力のシリーズ開幕編。MWA賞、バリー賞、ディリス賞ノミネート! 1,119円 追憶の殺意 中町信 年もおしつまったある日、埼玉県岩槻市の川土手で、自動車教習所の配車係が死体で発見された。男には職場の同僚と悪質なギャンブルを行なっていた疑いが浮上する。そして年が改まったとたん、教習所の技能主任が密室状況下の建物の中で撲殺される。さらに指導員の男が自宅マンションの駐車場にカバーをかけて駐めてあった自分の車の中で殺されていた!! 自動車教習所に通う教習生と指導員――その絡み合いの中からあぶり出される複雑な人間関係。やがて捜査線上に浮かんだ容疑者には、二重三重の鉄壁なアリバイがあった……!? 『模倣の殺意』の著者・中町信が本格ミステリの王道〈密室+アリバイ破り〉に挑んだ傑作長編推理。 669円 ディッキーの幸運 E・ネズビット/井辻朱美/永島憲江 ロンドンに住む、貧しい孤児の少年ディッキー。ある日意地悪なおばさんの家を飛び出して、ふとしたきっかけで知り合った物乞いの男と一緒に旅に出る。だが賢く健気な少年ディッキーには、本人も知らない秘密があった。亡き父にもらったおもちゃのガラガラとムーンフラワーの種を並べると、十七世紀にタイムトラベルできるのだ。そこでは彼はアーデン家の御曹司で……。〈ハリー・ポッター〉のローリングがこよなく愛した英国児童文学の大家が贈る、愛と感動の時間旅行ファンタジー。解説=永島憲江 2,240円 天国の破片 太田忠司 黒い革ジャンにジーンズ、そしてフルフェイスのヘルメットを身につけた男は、ナイフを突き出して言った。「金を出せ」。だが、その声はまだ幼い。――午前二時過ぎ、コンビニの店番をつとめていた元警官・阿南は、店に押し入った若い男に自分の蓄えから五十万円を用立ててやることで、強盗を思いとどまらせた。しかし数日後、阿南は他所のコンビニで起きた強盗傷害事件のことを知り、男の行方を追うため、またも私立探偵まがいの行動をとることになる。その中で出会う孤独な人々との交流、そして意外な真実。著者のライフワーク・シリーズ、第3弾。解説=村上貴史 712円 天使の歌声 北川歩実 身体も顔も河馬に似ている弁護士に案内され、一登はまだ見ぬ父親に会うため秋庭邸を訪れた。そこで一登は言語能力を持たない弟に出会う。彼は言葉を話せない代わりに、聞くものの心を癒す特殊な能力を持つ〈天使の歌声〉を発することができた。訓練では決して到達し得ない、澄みきった神秘の歌声。その弟をめぐってある悲劇が起きる。そして六年後、一通の手紙によって、一登はふたたび秋庭邸を訪れた──。静かな探偵・嶺原克哉が、調査依頼を通して出合った六つの難事件。不思議な親子関係と複雑に入り組んだ謎、多重どんでん返しが魅力の、著者初のシリーズ連作集。 607円 透明な一日 北川歩実 十四年前に発生した連続放火事件。その中で能勢幸春と竹島千鶴はそれぞれの母を失った。後に再会した二人は交際を始め、千鶴が妊娠、幸春は結婚の承諾を得るため千鶴の父・久信に会いに行くが、久信は交通事故で記憶障害──前向性健忘に陥り、事故以来六年もの間毎日同じ日を繰り返していた。対面の数日後、幸春の知人で放火事件の関係者でもあった木村泰典が、公園で頭から血を流して倒れているのを発見される。当初は強盗事件と思われたものの、悲劇はこれだけでは終わらなかった……。次第に疑心暗鬼に駆られてゆく幸春と千鶴の未来の行方は? 鬼才が放つ驚愕と感動のミステリ。 889円 年寄り工場の秘密 老人たちの生活と推理 コリン・ホルト・ソーヤー/中村有希 高級老人ホーム〈海の上のカムデン〉にちょっとした変化が起きた。長年暮らしていたトッツィが、近くにできた老人ホーム〈黄金の日々〉に引っ越したのだ。そして三週間がたち、〈カムデン〉に勇名を轟かすアンジェラとキャレドニアのもとを、そのトッツィが相談に訪れる。どうやら〈黄金の日々〉に幽霊が出るらしく、正体を見極めてほしいと言うのだ。かつて同じ屋根の下にいたよしみで……というよりは退屈しのぎが目的で、名物コンビふたりは体験入居を装い“潜入捜査”を開始するが、思わぬ大事件が待っていた!老人探偵団シリーズ第7弾。 1,222円 トランプ殺人事件 竹本健治 部屋の周囲に陳列された夥しい数のカード。モザイク、アラベスク、非対称なコンポジション、銅版画風、水彩画風、テンペラ画風……彼女はその部屋の中で煙のように消え失せてしまった。――洋館の密室から消え、屍体となって発見されたブリッジ愛好家。彼女の死を巡って仕掛けられた魔術的な企みとは? 瞠目の達成点を示すゲーム三部作完結編。少年探偵・牧場智久、戦慄の事件。 583円 夏を殺す少女 アンドレアス・グルーバー/酒寄進一 酔った元小児科医がマンホールにはまって死亡。市会議員が山道を運転中にエアバッグが作動し、運転をあやまり死亡。どちらもつまらない案件のはずだった。事故の現場に、ひとりの娘の姿がなければ。片方の案件を担当していた先輩弁護士が、謎の死をとげていなければ。一見無関係な出来事の奥に潜むただならぬ気配。弁護士エヴェリーンはしだいに事件に深入りしていく。一方ライプツィヒ警察の刑事ヴァルターは、病院での少女の不審死を調べていた。オーストリアの弁護士とドイツの刑事、ふたりの軌跡が出合うとき、事件がその恐るべき真の姿をあらわし始める。ドイツでセンセーションを巻き起こした、衝撃のミステリ登場。 995円 7は秘密 リンジー・フェイ/野口百合子 「盗まれたんです。家族を」1846年の真冬。創設まもないニューヨーク市警の警官ティムは、黒人の血が混じった女性ルーシーから助けを求められる。妹と息子が悪辣な逃亡奴隷捕獲人に拉致されたのだ。ティムは兄ヴァレンタインの助けを得て彼女たちを助け出し、兄の家に匿った。だが翌々日の朝、その家で首にローブの紐が巻きついたルーシーの死体を発見してしまう。兄に嫌疑がかかることを恐れたティムは死体を移動し、犯人を追って捜査を開始する。弱者への暴力や黒人奴隷売買が横行する苛酷な時代に、青年警官はただ一人真実を求め奔走する。/解説=酒井貞道 1,527円 人形遣いの影盗み 三木笙子 ある代議士夫人の影が盗まれた――。夫人は爪哇(ジヤワ)から来日したワヤンと呼ばれる影絵芝居一座の長に、影を盗られたと信じているという。この不可思議な事件の謎を解いて欲しい、義父母の頼みを断れず、高広は礼と調査を開始する。美しくも妖しい爪哇(ジヤワ)の魔術を調べていくうちに、事件に帝都を騒がす大怪盗、ロータスの気配が……(表題作)。心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、ふたりの青年を中心に、明治の世に生きる人々の姿を人情味豊かに描いた6篇を収録する作品集。〈帝都探偵絵図〉シリーズ第3弾。 693円 人形の部屋 門井慶喜 ねえ、お父さん。この謎、解ける? きっかけはほんのちょっとした小さな謎。だが、八駒家の食卓にのぼると、それは一篇のミステリに姿を変える――家主の敬典は、旅行会社の有能なる社員から、専業主夫に転身。家事に追われながらも平和な日々を過ごしていたが、ある日、元先輩が可憐なフランス人形を持ちこんできた。それも、左足の先が粉々に砕けた人形を。なんとかしてくれと懇願され、持ち主まで怒鳴りこんできても、敬典はなぜか悠然とかまえている。そんな父に、中学生の娘つばさは憤慨するが、敬典の頭にはある推理が浮かんでいた……。父と娘が織りなす、温かなおうちミステリ。 733円 人間の尊厳と八〇〇メートル 深水黎一郎 「俺と八〇〇メートル競走しないかい」。偶然こぢんまりとした酒場に入った“私”は、そこで初対面の謎めいた男に異様な“賭け”を持ちかけられる。男は人間の尊厳のために、競走をしなければならないと説くが──。あまりにも意外な結末を迎える、一夜の密室劇を描いた表題作ほか、極北の国々を旅する日本人青年が遭遇した二つの美しい謎「北欧二題」、完全犯罪を企む女を待ち受ける皮肉な結末「完全犯罪あるいは善人の見えない牙」など、本格の気鋭が贈るバラエティ豊かなミステリの饗宴。第64回日本推理作家協会賞受賞作を含む、5篇の謎物語。 565円 1 ... 787980 ... 92 TOP 電子書籍(本・小説) 東京創元社 79ページ目