アドレナライズ 2,206件 人気順 新着順 笑う20世紀 (青) 藤井青銅 あの時代を笑いで切り取った傑作ショートショート集 店は混んでいるようだ。奥から別のホステスが出てきて、 「ごめんなさい。少し待っていただけると席をご用意しますから」 と、俺たちを控え室に案内しようとする。 すると高木は胸ポケットから何かを出して、ちらりとホステスに見せた。クレジットカードのようだった。 ホステスは急に、半分あけかけた控え室のドアをすぐに閉めた。 「席ができました。どうぞこちらへ」 表情も変えず、俺たちを店内へ連れていく。さっき半分あいたドアから俺はたしかに見たのだが、控え室には先客がいた。なのに、俺たちのほうを先にしたのだ。 (「メンデレビウム・カード」より) NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化され、絶大な人気を誇った伝説のショートショート集が、電子書籍でついにリニューアル復刊。巻末には、オリジナルの「単行本あとがき」に続いて、新たに執筆した「電子版あとがき」が収録されている。 ・メンデレビウム・カード ・ゲンゴ十番勝負 ・現代人は病んでいる ・清き一票 ・たぬきのくじ ●藤井青銅(ふじい・せいどう) 「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、放送作家兼作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」をはじめ、書いたラジオドラマは数百本にのぼる。元祖「ヴァーチャルアイドル・芳賀ゆい」を伊集院光と共に創ったり、腹話術師いっこく堂の脚本・演出を担当して衝撃的なデビューもプロデュース。日本の国語辞書にはじめて「東洋一」の項目を載せた男、でもある。 385円 笑う20世紀 (赤) 藤井青銅 NHK-FMでドラマ化された“笑える読み物”が登場! 一見したところ、どこにでもある私鉄沿線駅前の風景だ。だがここは、並の駅前商店街ではない。それは、この街に住んでいる俺が一番よく知っている。 俺の目の前に、真赤なハッピ姿の男があらわれた。 「社長。寄っていかない?」 「い、いや……あの……」 俺がしどろもどろで答えると、男はたたみかけてくる。 「ね。社長! ウチは可愛いコ、いっぱいそろってるよ。みんなこの春、看護学校を出たばかりのピチピチギャル。どうせ脈をとられるのなら若いコのほうがいいでしょ。八時までに入れば追加料金なしのポッキリで定期健康診断ができるから……」 「結構です!」 (「恐怖の駅前商店街」より) NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化され、絶大な人気を誇った伝説のショートショート集が、電子書籍でついにリニューアル復刊。巻末には、オリジナルの「単行本あとがき」に続いて、新たに執筆した「電子版あとがき」が収録されている。 ・恐怖の駅前商店街 ・新聞が来た日 ・ドラマチックな恋 ・ヨセ・オブ・ドリームス ・南関東大地震 ●藤井青銅(ふじい・せいどう) 「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、放送作家兼作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」をはじめ、書いたラジオドラマは数百本にのぼる。元祖「ヴァーチャルアイドル・芳賀ゆい」を伊集院光と共に創ったり、腹話術師いっこく堂の脚本・演出を担当して衝撃的なデビューもプロデュース。日本の国語辞書にはじめて「東洋一」の項目を載せた男、でもある。 385円 笑う20世紀 (黄) 藤井青銅 古書店でプレミア値がついたあの名作がついに復刊! たばこの箱をひと回り大きくしたサイズ。 黒いプラスチック製で、表面にスイッチらしいものはない。 側面にON・OFFのための簡単なスイッチと赤いボタンがついている。 上部には、赤い半透明のプラスチックで保護された、小さな真空管のようなものがついていた。 持ってみると、軽かった。 「なぁに、これ」 「それは、ガイガーカウンターだよ。ガイガーカウンターというのは放射能を測定する機械なんだ」 「ま!」 やがて恵子が冷蔵庫の中から食品を出して、テーブルに並べた。 「ようし、さがっていろ。危険だ」 俊郎はその一つ一つに、神妙な顔でガイガーカウンターをあてていく。 (「パパのガイガー」より) NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化され、絶大な人気を誇った伝説のショートショート集が、電子書籍でついにリニューアル復刊。巻末には、オリジナルの「単行本あとがき」に続いて、新たに執筆した「電子版あとがき」が収録されている。 ・パパのガイガー ・借りもの競走 ・火事男 ・古典芸能の夕べ ・こおろぎ橋 ●藤井青銅(ふじい・せいどう) 「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、放送作家兼作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」をはじめ、書いたラジオドラマは数百本にのぼる。元祖「ヴァーチャルアイドル・芳賀ゆい」を伊集院光と共に創ったり、腹話術師いっこく堂の脚本・演出を担当して衝撃的なデビューもプロデュース。日本の国語辞書にはじめて「東洋一」の項目を載せた男、でもある。 385円 笑う20世紀(ピンク) 藤井青銅 テレビ業界には不思議なルールが存在する…? 笑えるショートショート集 「さぁさ、奥さん。これはお得だよ」 ターミナル駅の出口そば。粗末な台を前にして、髪をぴっちり七三に分けた男が、通行人を相手に大声をあげている。 「とにかく落ちる。よく落ちる。落ちすぎちゃって、ドーモスイマセン!」 『こらーっ。許可を得て商売しているのか! 著作権法違反の疑いがある!』 「やばい。GAGRACの調査員か」 男は舌打ちし、素早く台の上を片付け始める。客たちは右に左にわさわさと揺れる。 ……過去五十年にさかのぼり、すべてのギャグに著作権が認められた。その使用にあたっては著作権料の支払いと、著作権者の表示が必要になるのだ。 (「ギャグ著作権」より) NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化され、絶大な人気を誇った伝説のショートショート集、待望の新作が登場! すべて単行本未収録作品で構成された電子オリジナル。巻末には、著者自身による「自筆解説」が収録されている。 ・ギャグ著作権 ・ビックリスペシャル ・人材の豊富な放送局 ・バラエティ・ショウ ・素人の時代 ●藤井青銅(ふじい・せいどう) 「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、放送作家兼作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」をはじめ、書いたラジオドラマは数百本にのぼる。元祖「ヴァーチャルアイドル・芳賀ゆい」を伊集院光と共に創ったり、腹話術師いっこく堂の脚本・演出を担当して衝撃的なデビューもプロデュース。日本の国語辞書にはじめて「東洋一」の項目を載せた男、でもある。 385円 笑う20世紀(緑) 藤井青銅 さびれた温泉地を盛り上げようと老人たちが考え出したのは…? 笑えるショートショート集 「自分の見たい夢を見ることができるなんて、それこそ『夢』みたいな話じゃないか」 おれの唯一の楽しみである日曜の午睡を邪魔した訪問者は、魚のような眼をした男だった。 男は答えた。 「その『夢』を現実にしたのが、我が社の開発した『ドリーム・マシーン』なのです。一本のカセットには、一つの物語が特殊な電磁気によって記録されています。これを機械にセットして、この『ドリーム・バンド』を頭にはめて眠ればいいのです」 (「夢みる瞳」より) NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化され、絶大な人気を誇った伝説のショートショート集、待望の新作が登場! すべて単行本未収録作品で構成された電子オリジナル。巻末には、著者自身による「自筆解説」が収録されている。 ・夢みる瞳 ・LA温泉郷繁昌記 ・北海道株式会社 ・農業後継問題 ・ガト王の靴の ・書評 ●藤井青銅(ふじい・せいどう) 「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、放送作家兼作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」をはじめ、書いたラジオドラマは数百本にのぼる。元祖「ヴァーチャルアイドル・芳賀ゆい」を伊集院光と共に創ったり、腹話術師いっこく堂の脚本・演出を担当して衝撃的なデビューもプロデュース。日本の国語辞書にはじめて「東洋一」の項目を載せた男、でもある。 385円 笑う20世紀(紫) 藤井青銅 死の間際、父が言い残したかったのは「ニャンコスター」だった…? 笑えるショートショート集 「な、なんだい。みんな、どうしたんだ?」 譲次は、自分を見つめる母の目が真っ赤に腫れているのに気付いた。あきらかに、それは泣きはらしたあとだった。 「!……ひ、ひょっとして……」 父はゆっくりとうなずいた。 「譲次、おめでとう」 そして、手に持った赤い紙を譲次に示した。 「召集令状だ。《一週間後の午前十時、両国国技館前に参着すべし》とある。相撲取りになって、お国のために尽くしてこい」 (「報国」より) NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化され、絶大な人気を誇った伝説のショートショート集、待望の新作が登場! すべて単行本未収録作品で構成された電子オリジナル。巻末には、著者自身による「自筆解説」が収録されている。 ・無駄のない人生 ・おいしい水 ・大合併 ・美しき夢の家族 ・報国 ●藤井青銅(ふじい・せいどう) 「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、放送作家兼作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」をはじめ、書いたラジオドラマは数百本にのぼる。元祖「ヴァーチャルアイドル・芳賀ゆい」を伊集院光と共に創ったり、腹話術師いっこく堂の脚本・演出を担当して衝撃的なデビューもプロデュース。日本の国語辞書にはじめて「東洋一」の項目を載せた男、でもある。 385円 1 ... 108109110 111 TOP 電子書籍(本・小説) アドレナライズ 111ページ目