新潮社 6,308件 人気順 新着順 風流滑稽譚(三)(新潮文庫) バルザック/小西茂也/訳 悲惨な中世の寺奴の運命やその暗黒面が描かれた「不撓の恋」、男が女装して恋人に近づこうとする、バルザック会心の作「悔悛の花」、ほか「胴忘れ法官」「アマドル和尚実伝」「あなめど綺譚」「艶福冥加論」「野良ん坊」「巡礼浮世噺」「天真爛漫」「節婦インペリア」の全10篇収録。 440円 父子鷹(上)(新潮文庫) 子母沢寛 名代の分限者・男谷家に生れ、四十俵余の小普請・勝家の養子となった剣豪・小吉は、男谷の父と兄の運動が功を奏して仕官の道がひらけたのも束の間、誤って卑劣な役人をその手で殺してしまう。しょせん、情実と賄賂のうずまく権勢にまっ向から抗して仕官を断念、わが子・麟太郎(海舟)にすべての夢を託して、清廉・直情、市井に生きる父と子と。菊池寛賞受賞のきっかけとなった傑作長編。 770円 父子鷹(下)(新潮文庫) 子母沢寛 勝海舟の活躍の礎を築いたのは、全編を貫いて流れる父子愛であった……。勝小吉・麟太郎(海舟)父子の交渉をビルドゥングス・ロマン風にたどった作品。勝小吉の江戸っ子侍そのままな行動や、彼らを取り巻く市井人の素肌が、幕末江戸の風物詩のなかにみごとに融けあっている。『おとこ鷹』の第一部をなす、著者の代表的作品の一つである。 715円 捕物帳の系譜 縄田一男 岡本綺堂の「半七捕物帳」、佐々木味津三の「右門捕物帖」、野村胡堂の「銭形平次捕物控」といった“捕物帳”の三大シリーズを題材に、“捕物帳”が一大人気ジャンルになるまでを徹底追求。歴史的背景を交えて検証しながら、著者の修士論文のテーマでもある「捕物帳の系譜」を探る。 385円 背徳者(新潮文庫) ジッド/石川淳/訳 ジッドがアフリカに旅して病気になり、回復後に生命の喜びを見出した当時の魂のありさまを、告白的に小説として描いたもの。一考古学者がアフリカに新婚旅行に出かける途中大病にたおれて、一時は死に瀕するが、ようやく回復期に至ったとき、生きる喜びを知り、彼の心に一大革命が起る。既成のモラルや組織に安住できぬ魂の苦悩を綴った、ジッド最初の物語作品。一九〇二年作。 330円 ピエールとジャン(新潮文庫) モーパッサン/杉捷夫/訳 医者のピエールと弁護士のジャンは、性格はまるで違うが、いたって仲のよい兄弟である。ある日、ジャンにだけ思いがけない方面から遺産が送られてき、兄ピエールは、弟は果して誰の子なのか、愛する母には何か秘密があったのではないかと、深い疑惑をいだきはじめる……。典型的な心理研究の文学で、漱石もこの作品を讃嘆している。1888年作。ほかに「小説について」を併録する。 440円 秋津温泉(新潮文庫) 藤原審爾 この秋津の町へ私は十七の初夏、伯母に連れられはじめてやって来た……。自然豊かな秋津の温泉宿を舞台に繰り広げられる、激しくも切ない愛の日々を描ききった作品。1962年に岡田茉莉子と長門裕之が主演し、吉田喜重監督の手で映画化された永遠の名作。 495円 井伏鱒二随聞 河盛好蔵 友を語れば青春が。先達を慕えば文学の軌跡が。交遊五十年の著者に、作家井伏鱒二氏が語るその日常、出生から現況まで。作品の行間が窺える貴重な対談を収録。さらに、著者による「井伏鱒二小伝」「作品ノート」等8編の評伝を読めば、今まで知らなかった井伏鱒二の一面を垣間見られる。 495円 姦 野坂昭如 土呂島には古代貴族の血を引くと伝えられる部族が住んでおり、奇妙なならわしが残っている。未婚のまま亡くなった女性は、高天原によみがえりができぬという。彼女らに施す「帰幽の法」とは……? 僻地に脈々と語り継がれて来た独特の因習とエロティシズムを見事に融合させた表題作「姦」をはじめ15篇の掌編小説を収録。 495円 日本むかしばなし集(三)(新潮文庫) 坪田譲治 むかし、お日さまにお金を貸したヒバリの金貸しは、今でも春になると、空へのぼりながら高い声でお金の催促をしている『ヒバリ金貸し』。オケヤの小僧が切った竹の中から出てきた子どもは1234歳、竹から出してくれたお礼に七つの願いをかなえてくれるという『竹の子童子』。ほかに『だんご浄土』『浦島太郎』など、おだやかで情愛のこもった語り口で語られた昔話70編を収める第三集。 605円 ドバラダ門(新潮文庫) 山下洋輔 門を作った張本人、その名は山下啓次郎。おーまいごっど、オレのじいさんが建築家だと。ルーツ探しに旅行けば、出るぞ鹿児島、やっぱり西郷。山下清も乱入し、時空を越えた大騒ぎ。官軍、逆賊を叩っ斬れば、洋輔、ピアノを叩っ弾く。門を壊しちゃならねえと、反対門前コンサート。住民一気に盛り上がり、かつぎ出されたピアニスト――日本文壇をしゃばどびと震撼させた奇著を読め。 935円 日本むかしばなし集(二)(新潮文庫) 坪田譲治 水神さまからさずかったタニシの子供を大事に育てた貧しい夫婦。やがてタニシはきれいなお嫁さんをもらい、立派な若者になって親孝行をする『タニシ長者』。ひるねをしてカメに負けてしまったウサギのその後を描いた『カメに負けたウサギ』。ほかに『五郎とかけわん』『こぶとりじいさん』など、日本の風土の中から生れ、今なお時代をこえて生き続ける日本の昔話43編を精選収録する。 495円 鼻眼鏡 稲垣足穂 汽車の中で見かけたハーフのような顔立ちの少年を気にかけながら、つまらない日々を学校で過ごす主人公。卒業してから五年も経ったある日、偶然向こうから「彼」が歩いてきて……さわやかな読後感を残す表題作ほか「RちゃんとSの話」「私とその家」「或る小路の話」「セピア色の村」「煌ける城」「WC」の6編を収録。 330円 贋作・桜の森の満開の下 野田秀樹 ヒダの匠の弟子である耳男と山賊のマナコ、素性を語らないオオアマの3人は、ヒダの王家の夜長姫と早寝姫のために仏像を彫ることを命じられた。しかし、3人の仕事は一向に進みそうになく―。坂口安吾の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに、人間と鬼が混在するという設定のユニークさや言葉遊びをふんだんに織り交ぜて描かれた作品。 330円 コリオレイナス シェイクスピア/福田恆存/訳 ヴォルサイ人との戦いでローマを勝利に導いたコリオレイナスは市民に英雄と讃えられ、執政官に推薦される。しかし執政官になるために避けては通れない慣習を受け入れられず、市民を敵に回してしまう。愛国心と自尊心の強さゆえ、コリオレイナスがたどる運命とは…シェイクスピアの名悲劇の一作。 495円 十二夜 シェイクスピア/福田恆存/訳 オリヴィアに片想い中のイリリア公爵オーシーノーは、サゼーリオーという小姓を雇ったが、実は彼はヴィオラという女性が男装した姿。ヴィオラは、公爵の想いを伝えるためにオリヴィアのもとえ遣わされたが、オリヴィアはヴィオラに一目ぼれしたからさあ大変。おまけにヴィオラは密かに公爵に想いを寄せ……シェイクスピアお得意の、ヒネリの利いた、恋にまつわる喜劇。 440円 贅沢貧乏(新潮文庫) 森茉莉 著者の創作の舞台裏である愛猫とふたり(?)の珍妙なアパート暮しのようすを軽妙な筆致で、自由に綴る批評的自画像。見かけだけ贅沢で、実は、内容の寒々としている現代風の生活に、侮蔑をなげつけながら、奔放豪華な夢を描く連作長編「贅沢貧乏」。ほかに、著者の目にうつる文壇をその鋭い洞察力で捉え、パロディ化した「降誕祭パアティー」「文壇紳士たちと魔利」など全5編を収録。 440円 西方の音 五味康祐 時代小説家として名高い著者は、その一方で熱烈なHi-Fiマニアでもあった。その著者が、自ら手にしたレコードと再生装置について限りない愛情を込めて語る名エッセイ。『芸術新潮』誌に連載され、その紙価を高めたとも言われる音楽エッセイの代表作である。 495円 タイタス・アンドロニカス ウィリアム・シェイクスピア/福田恆存/訳 ローマの帝位継承権を争う前皇帝の息子兄弟。そこにゴート人との戦いに勝利したタイタス・アンドロニカスが凱旋帰国し、市民の圧倒的支持により皇帝に推薦されるが…。男たちの野望に、愛情・復讐心・親子愛が入り乱れたとき、残虐のかぎりが尽くされる…。シェイクスピアの作品では異色の惨劇。 385円 フロイト自伝(新潮文庫) フロイト/生松敬三/訳 一八五六年、現在はチェコの東部、当時オーストリア領だったモラヴィアの田舎町フライベルクに生れたジークムント・フロイトは、長くウィーン大学で教鞭をとり、一九三八年にロンドンへ亡命した翌年、八十三年の生涯を閉じた。亡命を除けば、彼の生涯に外的な波瀾はないが、ユダヤ人の血のために苦悩した、その経験は、あの独創的な学説、人生観に、少なからぬ影響を及ぼしている。 220円 1 ... 312313314 ... 316 TOP 電子書籍(本・小説) 新潮社 313ページ目