青弓社 975件 人気順 新着順 ジェンダーの考え方 池田 緑 ジェンダー平等の実現を目指すべきといわれる一方で、ジェンダーやフェミニズムは社会の頑迷な抵抗に遭いもする。その背景にどのような規範があり、権力作用がはたらいているのか。ジェンダーに関する差別や抑圧は、日常にどのように埋め込まれているのか。 本書では、規範や権力作用という視点を軸にして、ジェンダー/セックスや構築主義/本質主義などの基礎概念から、ジェンダー論の核心、ポジショナリティといった新たな概念、それらを個別の問題に当てはめて考えるのに必要な視点までを、豊富な具体例を用いて平易に説く。 また、「差別ではなく区別だ」「女性もほかの女性を差別することがある」「男も「男らしさの鎧」の重圧に耐えていて大変なのだ」などの、男性側が批判を封殺するのに用いるレトリックの欺瞞性や問題点も明らかにする。 女性に無力感を植え付ける男性の執拗な妨害などを「ジェンダーの権力作用」として捉えることで、ジェンダーの考え方に対する理解を促し、ジェンダー論を学ぶ「はじめの一歩」にとどまらず、二歩目、三歩目を力強く後押しする画期的な入門書。 2,640円 図書館を学問する 佐藤 翔 「図書館の本棚はいっぱいにならないのか」「雨が降ると図書館に来る人は増えるのか、減るのか」「人はどのタイミングで図書館を使うようになるのか」――。素朴で身近な疑問から現場での実践を考えて、図書館の意義や役割を学び、魅力を発見しよう! 図書館情報学を専門にする著者が、図書館で働く人、日々利用している人が普段は気にしない、でも聞かれると「どうして?」と思う疑問をピックアップ。その疑問をデータ/事実/エビデンスに基づいて考える視点や思考する道筋を、柔らかな筆致でレクチャーする。 図書館を学問することの楽しさを伝え、学問することが図書館をより豊かな場にしていくことを指し示す入門書。 図書館専門誌「ライブラリー・リソース・ガイド」の人気連載に加筆・修正して、書き下ろしを加えた充実の一冊。 2,640円 ナチス・ドイツのクリスマス 桑原 ヒサ子 ナチス・ドイツは、宗教的祝祭のクリスマスさえも国家的なプロパガンダとして利用していた――。 ナチス時代に家庭ではクリスマスをどう祝っていたのか。そして、民族共同体の強化の一環としてクリスマスはどう使われ、第2次世界大戦以降はそれが戦時プロパガンダへとどのように接続していったのか。 ナチス・ドイツは、ヨーゼフ・ゲッベルス指導のもと、ラジオ、映画、新聞・雑誌、書籍などのあらゆる大衆メディアを使ってイデオロギー宣伝を軸にしたプロパガンダを展開した。その一環として刊行された官製女性雑誌「女性展望」の記事と写真から、プロパガンダとしてのクリスマスの実情を描き出す。 クリスマスというレンズを通して映し出される、ナチス・ドイツが理想として宣伝した女性の社会活動、家庭や家族のあり方、銃後の生活を緻密に分析する。そして、プロパガンダに巻き込まれ、戦時下の激流に生きる当時の女性たちの姿を丁寧にすくい取る。 4,180円 占領期のメディアとインテリジェンス 土屋 礼子 1945年9月から52年4月まで、アメリカを主力とする連合国軍によって日本は占領下に置かれていた。民主化政策の下で、占領期のメディアに対する統制や検閲による変化の実態はどのようだったのか。また、朝鮮半島をめぐる情報戦はどのようにおこなわれたのか。 本書ではまず、暴露系の時局雑誌やスポーツ紙、大学生新聞などの主流ではないニュース・メディアの展開を史料から跡づけ、出版やCIE図書館をめぐる施策をひもといて、当時の人々に占領期のメディア政策がどう受け止められていたのかを明らかにする。そして、占領期のインテリジェンス(情報分析や防諜活動)のありようを、朝鮮戦争に関する主要メディアの報道、連合国軍の心理戦としての宣伝ビラ、プロパガンダ放送などを事例に浮かび上がらせる。 日本のメディアにとっての占領期のインパクトや、日本の情報政策・機関と占領期の関係性を、アメリカ国立公文書館所蔵の史料などを駆使して鮮やかに描き出す。 3,740円 ベリーダンスの神髄 関口 義人 古代エジプトで発祥した世界最古の踊りといわれるベリーダンス。現在では女性が抑圧を解放し、多様な女性性を表現するパフォーマンスとして日本でも人気が広がっている。 国内の第一線でパフォーマーとして、そして指導者として活躍するベリーダンサー26人のライフヒストリーを取材し、生きることと密接に結び付いている彼女たちの表現のルーツ、ベリーダンスとの邂逅、ダンスの流派や思想に迫る。 ベリーダンスの発祥国エジプトの歴史や現代日本のベリーダンスシーンについてより深く知るためのコラム、パフォーマンスの魅力を伝えるカラー口絵も所収。 ――「ダンススクールの先生/生徒の関係を超えて、困ったときには助け合える、相談しあえるコミュニティーになれているとうれしい」 ――「私のクラスのモットーは「自分に自信をもつ」「脂肪は財産」」 ――「痩せるという選択肢だけではなく、ありのままの自分を好きになって、努力した自分をもっといとおしいと感じてもらえたら」 ――「レッスンにこなくなった生徒の幸せもずっと願っているし、また気が向いたらいつでも戻ってこられる母船のようでありたいと思っている」(本文から) 2,420円 宝塚イズム50 薮下 哲司/橘 涼香 特集1では、2024年10月での退団を発表した雪組トップスター彩風咲奈に感謝と惜別を贈る。 彩風は生粋の雪組育ちの実力派で、緻密に造形する芝居、長い手足を生かしたスタイリッシュなダンスが魅力のトップで、下級生からの信頼も厚く、その包容力も相まって多くのファンの支持を集めている。名作『ベルサイユのばら』で退団する彩風のあふれ出る魅力に迫り、「ありがとう」の言葉を贈る。 特集2では、1974年の初演以来、再演を重ねて50周年を迎える『ベルばら』を多角的に検証して、幅広い世代に愛される、作品がもつ強い引力の源泉を描き出す。 月組の新トップ鳳月杏&天紫珠李をことほぐ小特集や『ベルばら』の魅力を語るOGの鼎談、毎号充実の公演評、写真もふんだんに収めるOG公演評、OGロングインタビューなど、宝塚のまばゆい魅力がギュッと詰まった一冊。 1,760円 日本の家族のすがた 木戸 功/松木 洋人 日本で近代家族が普及した1950年代から70年代、それが成熟した80年代、そして大きな変革があった90年代以降――戦後日本の家族関係はどのように形成され維持されてきたのか。現在の日本で、家族生活はどのように営まれているのか。 本書では、日本家族社会学会が実施した大規模なインタビュー調査(NFRJ18質的調査)から得られた家族にまつわる豊富な語りやデータに基づき、日本の家族のすがたを多角的に浮かび上がらせる。 幅広い世代の語りを「結婚と離婚」「子育てと家事」「中高年期のライフステージ」という視点から丁寧に分析して、夫婦間の葛藤、離婚後の実際、子育ての関わり方、親やきょうだいとの距離感など、いまの家族生活のリアルを照らし出す。 2,860円 図書館情報技術論・改訂版 田中 均 初版本出版から5年間で進化し激変したIT技術などを取り込んで、全面的に改訂した決定版! ビッグデータやAI技術などの高度な情報技術の活用が一般化する社会に対応するために、図書館員が知っておくべき基礎知識と技術センスをどう学ぶのか。 司書課程必須科目「図書館情報技術論」の教科書として、いま図書館で活用している、あるいは近い将来に使う可能性が高い情報技術をわかりやすく解説する。さらに具体的な事例を紹介するために機器の細かな内容も取り上げ、機器を扱う担当者としての視点も概説する。 情報技術の詳細を理解して現場の司書として活躍するために必要な「技術的なセンス」を身につける最良のテキスト。 2,200円 〈メガイベントの遺産〉の社会学 石坂 友司/小澤 考人 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会は一年の延期を経て、2021年7月から開催された。東京にコロナ禍による緊急事態宣言が発令されたさなか、無観客で実施され多くの賛否を巻き起こしたが、東京大会の正負両面のレガシー(遺産)はいまだ正面から検証されたとはいいがたい。 招致から準備、開催に至るまで私たちは東京大会というメガイベントとどのように向き合ったのか。オリパラの現代的な構造や役割、それへの賛否という基本的な知識や情報を押さえたうえで、大会の理念、政治やインフラ、都市、競技場、ボランティア、ホストタウン、新しい競技の採用などの個別具体的な事例を丁寧に検証する。 そのうえで、ジェンダーやLGBTQ+、教育などの社会的な価値観の変容にも注目して、東京大会がスポーツ界や日本社会に与えた影響を真正面から多角的に分析する。 4,180円 アナウンサーという仕事 尾川 直子 「アナウンサーになりたい!」「だけどどうやってなるの?」「そもそもアナウンサーってどういう仕事なの?」――そんな疑問に答える一冊。 現役フリーアナウンサーであり、講師としてアナウンサーの合格者を多数送り出した著者が、アナウンサーになって華やかに活躍するためのノウハウを大公開! エントリーシートの書き方から面接対策までやさしく紹介する。 さらに、現役の声や放送局関係者のインタビューを所収。局アナウンサーとフリーアナウンサーの違いや勤務時間が流動的なアナウンサーの勤務体系など、なかなか知ることができない現場のリアルを描く。 アナウンサー志望者からアナウンサーという仕事に興味がある人までに最適。 1,760円 学校司書という仕事 高橋 恵美子 街から書店が消えつつあり、子どもたちが本と出合える学校図書館の役割はますます大きくなっている。また小学校や中学校で子どもたちが「自分で課題を見つけて、学び、考え、主体的に判断して、問題を解決する力を育てる」ためにも学校図書館の役割が期待されている。3年前に学校司書が法律で位置づけられたことによって、学校図書館は変わろうとしている。 学校図書館の運営と活動の主な内容とは何か(学校図書館法から)。 ・図書館資料を収集して、児童・生徒、教員が利用できるようにする。 ・図書館資料の分類・配架を適切におこない、目録を整備する。 ・読書会、研究会、鑑賞会、映写会、資料展示会などをおこなう。 ・図書館資料の利用などを、児童・生徒に対して指導すること。 ・他の学校の学校図書館、図書館、博物館、公民館などと緊密に連絡し協力すること。 では、そのために学校司書は何をすればいいのか。長年、学校司書として子どもたちと接してきた経験をもとに、もっともっと学校図書館ができること、それを支える学校司書の実践の歴史、学校司書が担う図書館サービスの意味、などを実例を引きながら紹介し提言する。 1,760円 葬儀業界の戦後史 玉川 貴子 エンディングノートや終活への着目は、生前に自身の葬儀などに関心を持つ人々の増加を示しているが、ライフスタイルの変化から「葬儀は不要/シンプルに」という志向も支持を集めている。葬儀は、いつの間にか人々の志向に応じて変えられると見なされるようになった。 いまでこそ葬祭業はサービス業だと思われているが、戦後の葬祭業界は「人の不幸でお金をとる」と長らく批判され、また遺体を扱う事業として蔑視されてきた。葬祭業者たちは、批判に対応して自身の仕事をどう意味づけ、葬儀をサービス業として成立させたのか。 行政との綱引き、消費者・顧客としての遺族との関係、宗教者や地域住民との連携・軋轢――葬儀を商品化した葬祭業者の葛藤の歩みを追い、フィールドワークから葬祭業者自身の職業観も聞き取って、葬祭業の戦後史と私たちの死生観の変容を描き出す。 2,860円 テレビドラマ研究の教科書 藤田 真文 テレビドラマについてレポートや卒論を書きたいけれど、どこから始めればいいかわからない。そもそも、テレビドラマってどうやって研究するの? そうした疑問に答えるテレビドラマ研究の入門書。ドラマの選び方、時間軸やキャラクターの考え方などの基本的な要素を押さえたうえで、「ジェンダー」「LGBTQ」「都市」「権力」など、人文学・社会学の視点からテレビドラマを研究する方法を案内する。 取り上げるドラマは『男女7人夏物語』のような有名作から、『逃げるは恥だが役に立つ』や『きのう何食べた?』、『silent』をはじめとする話題作まで。13の研究テーマで、台詞や登場人物の関係性の描き方から浮かび上がる若者や家族、都市像をひもといていく。 当たり前に描いてあるように見える家族や恋愛、仕事に時代性や社会の変化が映し出されていることを指摘し、さまざまな「テレビドラマの見方」を提示する。テレビドラマ研究の第一歩に最適の入門書。 2,640円 テレビリサーチャーという仕事 高橋 直子 現在のテレビ番組制作にはなくてはならない存在であるテレビリサーチャーは、情報バラエティー、教養、クイズ、ドラマ、ドキュメンタリーなど、さまざまな番組の制作者から依頼を受け、企画・取材・編集など、制作過程で必要となる多種多様なリサーチ(情報の収集・調査・確認)を担当している。 「裏取り」「ネタ出し」などの仕事の内実、会社所属とフリーの違い、やりがいや苦労、求められる資質、就職状況などを実例をもとに紹介して、第一線で活躍するリサーチャーへのインタビューから、テレビリサーチャーの歴史、仕事の重要性や幅広さを描き出す。 「デマの拡散」「炎上」「メディア不信」――情報の真偽への感度やフェイクニュースの見極めが必要とされるいま、「テレビへの信頼性」をファクトに基づいた取材で支える仕事の実態や社会的な意義を紹介する、高校生や大学生に向けた初めての入門書。 1,760円 図書館100連発 岡本 真/ふじた まさえ 「図書館をよくするために、誰でも日々できる小さな工夫を共有しよう」――全国の1,000館を超える図書館を訪問して、実際に目で見て司書の声も聞いて確認した「きらりと光るいい工夫・実践」を400個、雑誌「ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)」(アカデミック・リソース・ガイド)で紹介してきた著者が、そこからさらに100個を選んで紹介! 貸出やレファレンス、展示などで利用者のニーズに応えるために、全国の図書館が実践している様々なアイデアやテクニックを、カラー写真とともに100個紹介する。「フツーの図書館」のユニークな実践を多くの図書館が共有し、来館者の利便性を向上させ、図書館と地域との関係性を豊かにするためのアイデア集。 巻末には、図書館システムについて意見を交わしたカーリルとの座談会も所収。 1,980円 武術の身体論 西村 秀樹 大相撲は行司の軍配に合わせて蹲踞(そんきょ)の姿勢で仕切り、両力士が互いに呼吸を合わせて立ち合って(同調)、力と技をぶつけ合う(競争)。 剣道も蹲踞で向かい合って切っ先を合わせてから(同調)、文字どおりに「つばぜりあい」を繰り返しながら打ち合う(競争)。 著者はそれらを「同調」と「競争」と規定して、「同調」と「競争」とを二重に備える身体の潜在的なはたらきとはどういうものなのか、身体の二重性をどうやって利用すれば自分に有利になるのか、を身体論はもちろんのこと、歴史的な指南書も参照しながら考察する。 自分が主体になって相手=敵にはたらきかけ、力づくでねじ伏せる技術とは対極にある武術独特の技術を、引退したイチローや体操の内村航平なども例にしながら分析して、「柔よく剛を制する」武術のダイナミズムを解説する。 3,300円 文化表象としての村上春樹 石田 仁志/アントナン・ベシュレール 世界的な人気作家であり、作品はもちろん発言や行動も注目される村上春樹。独特の時代感覚や視点から、死・暴力・恋愛、震災、アイデンティティーのありようなどを描き続けている。村上作品は、世界でどのように受容され、どう読まれているのか。 映像・映画との親和性、翻訳をめぐる問題系、作品が描く物語と現実との関係性――フランスやイギリス、アメリカ、台湾、日本の研究者が、それぞれの社会的・文化的な背景をもとに主要な村上作品の新たな可能性を照らし出す。 初期作品から最新作までを、時に内在的に、時に意外な視点から読み込み、村上春樹という文化をめぐる表象の多様性に迫る国際シンポジウムの成果。 3,300円 未来の図書館、はじめませんか? 岡本 真/森 旭彦 図書館にいま必要な「拡張」とはなにか。市民と行政、図書館員が日々の小さな実践を通して図書館の魅力を引き出す方法や、発信型図書館をつくるためのアイデアを提案する。地域を変えて人を育てる「未来の図書館」へと向かう道を照射する刺激的な提言の書。 2,200円 リヒャルト・シュトラウスとホーフマンスタール 三宅 新三 リヒャルト・シュトラウスとフーゴー・フォン・ホーフマンスタール。20世紀初頭のドイツ語圏を代表する作曲家と詩人の共同作業によって『エレクトラ』(1909年)、『ばらの騎士』(1911年)、『ナクソス島のアリアドネ』(1912年、16年)、『影のない女』(1919年)、『エジプトのヘレナ』(1928年)、『アラベラ』(1933年)の6つのオペラが生まれたことは知られている。ふたりの協力関係は1906年に始まり、29年のホーフマンスタールの死まで23年間にわたって続いた。 作曲家と詩人の幸運な出会いはオペラ史のなかでもまれだが、モーツァルトとポンテ、ヴェルディとボーイトの協力関係と並ぶ実り豊かな成果をふたりは生み出した。近代オペラの系統を引きながら、それに対するアンチテーゼを提示し続けたふたりの意識は際立っていた。 ふたりの協力関係を往復書簡と先行研究に基づいて検証し、ふたりが創作した6作品に近代ヨーロッパを代表する芸術であるオペラの頂点をみるオペラ研究の成果。 3,300円 事例で学ぶ情報サービス演習 吉井 潤 図書館利用者の質問に答え、適切な書籍を案内する能力を身につけるための科目「情報サービス演習」。図書館員や講師として長く図書館業界に関わってきた著者が、経験と多様な事例をもとにレファレンスや情報検索サービスをレクチャーする。 新聞や雑誌の探し方から地名や医薬品について質問された場合まで、押さえておくべきポイントとともに、レファレンスに利用できる紙媒体やインターネットの情報資源を案内する。また、実例をもとに、来館者の質問と図書館員の回答、回答にいたるまでのプロセスを紹介する。 さらに各回の演習では、来館者からの質問を想定した実践的な設問を掲載。個人での学習のほか、レファレンス研修のテキストとしても役立つ「事例で学ぶ図書館」シリーズ第4巻。 2,200円 1 234 ... 49 TOP 電子書籍(本・小説) 青弓社