謀略家たちの中国

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あらすじ

西洋が「罪の文化」、日本が「恥の文化」ならば、中国は「欲の文化」だ。「罪の意識」も「恥の意識」も、中国の指導者にとっては無用の長物、それどころか「欲望充足」のための邪魔でしかない。本書は、中国四千年の政治史を形づくった奸雄12人を丁寧に取り上げ、陰惨極まりない陰謀の数々を紹介。著者の故里である中国の政治文化に巣食う忌まわしい行動原理を抉り出した。舌先三寸の外交謀略家・蘇秦、帝国を自壊させた愚か者・李斯と趙高、卑劣な無頼漢・劉邦、馬鹿正直な貴人・項羽、漢帝国を乗っ取った偽君子・王莽、陽気な謀略家・曹操、陰気な精神主義者・諸葛孔明、残酷無比の魔女・則天武后、裏切り専門男・袁世凱、中国史上最大の暴君・毛沢東と、その下僕に徹した保身家・周恩来。この指導者たちの手段を選ばない権力闘争のおかげで、中国人民はつねに塗炭の苦しみを味わってきた。そしていま、隣国・日本もその餌食になろうとしている。