迷宮遡行
購入した作品の読み方あらすじ
平凡な日常が裂ける――。突然、愛する妻・絢子が失踪した。残されたのは1通の置き手紙のみ。理由が分からない。失業中の迫水は、途切れそうな手がかりをたどり、妻の行方を追う。彼の前に立ちふさがる、暴力団組員。妻はどうして、姿を消したのか? いや、そもそも妻は何者だったのか? 絡み合う糸が、闇の迷宮をかたちづくる。『烙印』をもとに書き下ろされた、本格ミステリーの傑作。
レビュー・口コミ(1件) 一覧へ
『迷宮遡行』は、『慟哭』ファンには向かないかもしれません。失踪した妻を探す男…というのもありきたりですし、ラストまでぐいぐい引っ張る力が『慟哭』に比べて弱いと思いました。もちろん貫井氏の作品は総じて完成度が高くて外れないのですが、本作は好き嫌いがハッキリ分かれてしまうのではないかと感じました。テーマに対して進め方がコミカルすぎるのです。シリアスな作風を好む人は、避けても良いかもしれません。