家族八景（新潮文庫）
購入した作品の読み方あらすじ
幸か不幸か生まれながらのテレパシーをもって、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬――彼女は転々として移り住む八軒の住人の心にふと忍び寄ってマイホームの虚偽を抉り出す。人間心理の深層に容赦なく光を当て、平凡な日常生活を営む小市民の猥雑な心の裏面を、コミカルな筆致で、ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい短編集。
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この家族八景は異才・筒井康隆先生に興味のある方は是非とも最初に読んでいただきたい作品です。内容を要約すると「超能力者の美少女が自らの能力を用いながら家族の姿を覗き見る」という話で「家族八景・七瀬ふたたび・エディプスの恋人」の三部作となっております。最後のエディプスの恋人の展開の変化は圧巻で読んで後悔することは無いと思います。主人公の火田 七瀬がとても魅力のあるキャラクターでこんな風になれたらなと惚れ惚れしながら読みました。筒井康隆先生の作品はこの七瀬三部作の他にもパプリカや愛のひだりがわなど美しく賢い女性が活躍する話が多く、文学作品を読もう！と力を入れずに楽しみながら読むことが出来るものが多いので普段あまり文庫本を読まない人にもオススメしたい作品です。