エディプスの恋人（新潮文庫）
購入した作品の読み方あらすじ
ある日、少年の頭上でボールが割れた。音もなく、粉ごなになって。――それが異常の始まりだった。強い“意志”の力に守られた少年の周囲に次々と不思議が起こる。その謎を解明しようとした美しきテレパス七瀬は、いつしか少年と愛しあっていた。初めての恋に我を忘れた七瀬は、やがて自分も、“意志”の力に導かれていることに気づく。全宇宙を支配する母なる“意志”とは何か？ 『家族八景』『七瀬ふたたび』につづく美貌のテレパス・火田七瀬シリーズ三部作の完結編。
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「エディプスの恋人」は、「家族八景」「七瀬ふたたび」の続きの物語。七瀬という主人公が好きだった私は、若い頃にこの本を読みました。２０代の私には結末の意味が分からなかったのですが、最近、子どもの将来を心配している母親たちと会話しているときに、この本を思い出しました。５０代になって改めて読んでみると、母子密着や親の子どもへの過干渉などの教育問題が提起されているのではないかと思いました。SFという娯楽作品ですが、子どもの問題に悩む人に薦めてみたい作品です。